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サブカルチャー 2022.04.29(金)

赤松健先生最新作:ロマン優光連載211

 

ロマン優光のさよなら、くまさん

連載第211回 赤松健先生最新作

 最近、漫画家・赤松健先生のことを「レドマツ」と呼ぶツイートをやたらとTwitterで見かけることが多く、批判的に赤松先生をミーム化することが図られているのかと思っていたら、なんと山田太郎議員との共著(※編注)『「表現の自由」の闘い方』 の中の漫画パートでレドマツとして御自身を描いていたことを知り、びっくり。
 そりゃ、びっくりしますよ。レドマツって普通に見たら、平パニおじさんみたいな面白呼びにしか見えないじゃないですか。赤松先生をレドマツ呼ばわりしてミーム化して、オモチャにしていじろうとしてるように見えますよ。だって、レドマツって名前、絶対にバカにしてるようにしか思えないじゃないですか! それが本人発祥だったとは…

 レドマツが登場する 『「表現の自由」の闘い方』の冒頭にある漫画は、コメディタッチのファンタジー漫画の体裁で書かれているのですが、山田議員をモデルにした連合国騎士ヤマーダがあまり美化されてないのに、神官戦士レドマツの方はかなりの美化がされています。ここはかなり読むものの心をざわつかせるポイントですね。あえて、作者本人を美化して描くことで笑いを誘う効果を狙うという漫画的手法はあります。しかし、レドマツに関して過剰にキラキラとした演出もなく、いたって普通に出てくるので、なんか本気感を読むものが勝手に感じてしまうのかもしれません。 山田議員に関しては、表紙もそうですけど、半端に美化した結果、なんかウザったい印象になっていて、蝶ネクタイと体型をいかした、かわいいマスコット系にデフォルメをすればよかったのでは。
 二人が戦うのは「連合国」の女聖騎士リベーラ。まあ、リベラルを思わせるネーミングです。「その後仲間になる」らしいですが、将来的にはリベラル層と連携していきたいという深い意味があるのか、敵の美少女が味方になるテンプレを使ったギャグなのかわかりません。「連合国」は正しい思想で世界を覆いつくそうとしていて、「ヤーパン」という国を一歩でると表現の自由がないという設定で、リベーラは「ヤーパン」の住人を蛮族よばわりしています。そして、「ヤーパン」の外をヘソ出しでミニスカートで歩いている住人を粛清しようとして、ヤマーダとレドマツに撃退されるわけですが「ポリコレやフェミニズムを振りかざして表現を規制しようというリベラルやフェミニスト」「外圧を利用して漫画表現を潰そうとしているリベラルやフェミニスト」を想定して作られたキャラなのだろうと思います。想像している仮想敵の擬人化ですね。
 このリベーラが使う技の名前に「アンガージュマン」「アファーマティブアクション」「無知のベール」「スーパーエロゲーション」「サバルタン」といった言葉が使われています。全部をちゃんと説明していくと字数が沢山かかるのでやりませんが、別に必要はないと思います。リベラル・フェミニスト・人権問題に関心が高い人が使用する頻度が高い言葉(あるいは使用しそうな言葉)という理由で採用されているだけで、言葉の内容を深く考えて採用しているとは思えないからです。内容を把握しているかどうかもあやしいです。サルトルの提唱したアンガージュマンという言葉の意味を考えると、漫画家である赤松先生が「表現の自由」という問題のために積極的に社会運動に参加し政治家として活動しようというのはアンガージュマンに当てはまる行動だと思いますし、敵の技名に採用してそれが悪いことであるかのように扱っているように見せるのは変ですもんね。だから、あんま意味とか関係なくて、敵が使ってそうな言葉だから採用しただけなんだと思います。
 まあ、なんかコメディ仕立てのファンタジー漫画のテンプレに自分たちと仮想敵をきわめて雑に当てはめただけの漫画です。背景にある「表現の自由」に関する主張以前に漫画としてひどいのがまずあります。リベーラ本人がミニスカートで絶対領域丸出しの癖にヘソ出しを取り締まってるのも変。作中では描写はないですが、空飛んでんだからリベーラは下から見たら下着が丸見えのはずです。ヘソを出すのはいけなくて、下着を見せているのはいいのでしょうか? 作中にうかがえる「連合国」の主張と矛盾しているとしか思えず、漫画として整合感に欠けます。最後のページに赤松先生と山田氏が「こんな感じでどうでしょう山田議員」「おっさん二人がカッコよすぎない? 大丈夫?」が会話していて落ちになっているからという人もいますが、あれは別に落ちとして機能してないというか、すべった時の言い訳というかお茶を濁してるだけですよね。それが作品を面白くするのに機能しているとは思えません。全体としてネットのおもちゃになってしまうのも仕方ないひどい出来映えです。
 状況的に考えて、赤松先生の政界進出のためのプロパガンダとして出されたはずの本だと思うのですよ。プロパンダというのは支持を広げることよりも、既存の支持層を煽ることが第一目的にあるということを考えても、プロパンダとして成功しているとは思えません。両氏の主張に親和性の高い人たちの中に、あの漫画をあきれる人が出てきていることを考えると失敗だったのではないでしょうか? Kindleの試し読みで読める部分が冒頭の漫画パートだったために、ネット上でネタとして消費されている状態ですが、あれ漫画じゃなくて対談部分とかにした方がマシだったのでは。あんな漫画読んだら、本編読む気になる人なんてなかなかでないですよ。

 あれが本宮ひろし先生の「やぶれかぶれ」みたいに、真っ向から「表現の自由」問題に挑むドキュメンタリーっぽいタッチにした方がよかったのではないかという気もしますが、赤松先生の作風でそれもないような気もしますね。なんであれ、想定していた支持層を減らすような漫画を描いてしまい、それを無料で読めるようにしてネットにバラまいてしまったのは大失敗です。せめて、赤松先生のファンが絶賛するくらいのものを書くべきだったのではないでしょうか。ブランクもあるし、肩が仕上がってなかったのかもしれませんが。あと、今はレドマツ、レドマツと赤松先生をバカにしている人たちの中にも選挙になればなんだかんだで先生に票を入れる人も沢山いるでしょうし、プロパンダ失敗といっても、たいしたダメージではないんでしょうけど。

 山田議員が担当している本編に関しては山田議員が普段で主張していることが中心で特筆するようなところはないです。何かに過剰に踏み込むことなく、一つの主張としては無難にまとまっています。だからこそ、政治家というのは実際の政治活動で判断していくしかないなというのは感じました。二人の対談での互いの誉め合いや自画自賛ぶりが気になったり、赤松先生のポリコレの話とか世界で日本のマンガが愛されてる話とか何かズレてんなというのはありますが。まあ、政治家の本にありがちな支持層が活動支援のために買うという以外の意味がない本だと思います。あの漫画がなければ、特に話題にならなかったし、自分も買わなかったでしょうね。
 ただ、あの漫画にもいい部分はあります。敵であるリベーラを美少女キャラとして描いている部分です。小林よしのり氏に顕著なように、漫画で社会的問題を扱う場合、対立する相手をことさら醜く描くという手法が採用されがちです。もし小林氏があの漫画の作者なら、リベーラを醜い中年女性として描いていたことでしょう。そういう手法を使わなかったことは評価できます。ただ、赤松先生がそういうキャラを書けないだけの気がしますが。とにかくレドマツというネーミングをなんでしてしまったか? なんでまた自分で活動の足をひっぱるような漫画を描いてしまったのか? そこは気にはなります。気にはなりますが、まあ意味はないだろうし、単にあれしか書けなかっただけなんでしょうね。

(隔週金曜連載)

(※編注=装画・漫画、および対談での参加)

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【ロマン優光:プロフィール】
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連載バックナンバーはこちら
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