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    実話BUNKA超タブー2021年2月号

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    サウナから見た愛媛情報! 杉作J太郎「熱盛サウナおやじの伝言」コラム連載中!

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  • 実話BUNKAタブー 2021年3月号
    実話BUNKAタブー2021年3月号

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    ●『ロマン優光の好かれない力』は「草津の女性町議を叩く男たちがキモすぎる」

グラビアギャラリー
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少年ジャンプが1000円になる日~出版不況とWeb漫画の台頭~/大坪ケムタ
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SNSは権力に忠実なバカだらけ/ロマン優光
↑これは百田尚樹へのラブレターである!
覚醒剤と妄想-ASKAの見た悪夢ー/石丸元章
↑本書はASKAへの応援歌である
文学としてのドラゴンクエスト 日本とドラクエの30年史/さやわか
春樹より深いドラクエの世界 ↑荻上チキ・Session-22(TBSラジオ)で特集!
暗黒ディズニー入門/高橋ヨシキ
愛と感動…だけじゃない! ↑ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル(TBSラジオ)で特集!
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サブカルチャー 2019.09.20(金)

でんぱ組.inc古川未鈴の結婚で盛り上がってますが:ロマン優光連載144

 

ロマン優光のさよなら、くまさん

連載第144回 でんぱ組.inc古川未鈴の結婚で盛り上がってますが

 でんぱ組.incの古川未鈴さんが漫画家の麻生周一氏さんとの結婚を発表。結婚後もアイドル活動を継続するということ。NegiccoのNao☆さんに続いて、既婚アイドルとしてグループ活動を継続する人が現れたわけです。
 アイドル活動をしていく過程で幸せになるということはいいことですし、こういった流れによって、女性アイドルの間口というか、領域が広がるのもいいことだと思います。というような呑気なことを言ってられるのも、彼女たちが自分の好きなアイドルでは別になくて他人事だからとも言えます。
 それはそれとして、ファンみんなが祝福すべきというのはさすがに無理があると思うんですよ。 SNSや匿名掲示板で、呪うような言葉を吐いたり、愛情が裏返ったような憎悪を撒き散らしたり、お相手に対する誹謗中傷を書き連ねるような振る舞いは、人として許されないものであり、やるべきことではありません。それをやる奴は最低だし、最悪なのは間違いないと思います。しかし、積極的に祝福できないことぐらいは許してあげてもいいのではないでしょうか。
 片思いの相手が結婚してしまった時、素直におめでとうと心から言える人は少ないでしょう。心で泣きながら血を吐くような思いで「おめでとう」と言う人もいることでしょう。自分がその人と結ばれる運命でなかった事実を受け入れ、相手の幸せを願い、せいいっぱい見栄をはってカッコつけながら、おめでとうと言える人はやっぱり強い人なのです。「好きだった子の幸せなんだから祝福してあげたほうがいいよ」とは思いますが、それをできない人の弱さを責める気にはなれないんですよね。まあ、好きな人が自分以外の人間と結ばれるのを、祝う気持ちになかなかなれないのは人間の心理としては当たり前だと思うし、そういう当たり前の気持ちを乗り越えて祝福するから、そういう行為は賞賛されるわけです。褒められるようなことではないですが、立派でなくて普通だから非難されたりするのは酷というものです。
 私も昔、自分の好きなアイドルと林家こぶ平(現・正蔵)似の放送作家とが結婚した時にひどくショックを受けたり、めちゃくちゃ可愛いと思ってたアイドルが締切を守らず原稿を落としてばかりの漫画家と結婚した時は将来の生活を心配したりしました。青年実業家(実態は企業舎弟)と結婚した推しがいなかったのは幸いでした。まあ、そんな自分も年と共に「目に入るところで、しっかりアイドルとして素晴らしい活動をしてたり、ライブがよければ、彼氏がいようが本人が幸せなら別にいいや」と素直に思うようなオタクになっているわけですが、偶像として、ある意味ファンタジーの中の住人として振る舞ってた人が、いきなり生々しい生活臭を出してくるのは、やっぱり苦手です。そうは言っても、そういうことをやっても苦手さを感じさせない人もいるので、結局「誰がやるのか」というのが重要なんですよ。
 二人の結婚が受け入れられたからといって、全てのアイドルの結婚が受け入れられるとは限らないし、全てのアイドルが結婚を公表してアイドル活動を継続していくことを視野に入れて活動するわけでもないと思うのです。
 あの二人の結婚が受け入れられたのは、二人が長年活動を続けてきた、様々な実績のあるメジャーなアイドルだからで、ようするにスターだからです。ファンの母数が多く、適切な距離感があり、ファンの疑似恋愛感情に頼るより、ステージなどの活動でエンタメとしてファンを魅了するような活動をしてきた人だからです。
 地下の少人数現場で活動をし、ライブよりも物販での意図的に相手の恋愛感情をくすぐるような釣りが主な魅力になっているような人だとこうはいかない場合が多いと思います。本気で釣られている気の毒なガチ恋の人が怒るのは当たり前として、そういう釣りを遊びとしてガチ恋ごっこを楽しんでる人、変な言い方ですが騙されるのを楽しんでた人にしたって「そういうルールで遊んでいたのに、そんな風にするのはお客に不誠実ではないか。最後まで黙って楽しく嘘を提供すべきでは」とか感じても不思議ではないと思います。勝手に相手がのめりこんできたなら別ですが、意図的に相手のセンシティブな部分をもて遊ぶような活動をするなら、ある程度は責任を問われてしまいますよね。こういうことを言うと、勝手に妄想と現実の区別がつかなくなったようなガチ恋をこじらせすぎたオタクに限って「そう、あの女が悪い!」とか本気で言い出すのは困ったものです。あなたのことではないし、あなたの場合はあなたが加害者です。アイドルという形式のエンタメを提示することより、アイドルという形式の接客をやることが活動のメインになってしまっていると、色々とオタクもこじれやすいということです。そこが現行のアイドル文化の歪みが表れやすい部分でありますが。それはそうとして、そういう部分で勝負してきた人は結婚を公表したら、普通に人気が落ちるから活動に支障きたすわけで、だから、あの二人は特別だから真似しちゃダメみたいな言い方も出てくるのです。
 アイドル側も、絵恋ちゃんさんのように自身のキャラクターを作品と化しているタイプの人は、その作品を守るために、プライベートを公開していくような方向にいかずに、アイドルというファンタジーを守っていく道をとるでしょうし、みんながみんなそういった形でアイドル生活の中で人生の軌跡を見せていく方向をとるわけではないわけです。そういうタイプの人を「オタクに抑圧されて恋愛ができないかわいそう、オタク許さない」みたいに思うのも違った話で。
 結婚のお相手を見てみると、ファンタジーの世界の住人であるアイドルとではなく、その中にいる普通の人間としての彼女と普通に人間として関わることができる立ち位置にいた人だと思います。アイドルを生業とする女の子自身がつくりあげた作品であるところのアイドルである彼女をいくら推しても、結局はそれは作品で生身の人間ではないわけで、オタクはいくらがんばっても、生身の彼女のそばには届かないという悲しい話かもしれませんね。しかし、ちゃんとしたアイドルはオタクのことをちゃんと愛しているわけで、それは恋愛ではないけど、それはそれで他には変えられない良いものだと思います。

(隔週金曜連載)

写真・2018年3月18日EQリーグ会見

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【ロマン優光:プロフィール】
ろまんゆうこう…ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『日本人の99.9%はバカ』『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。現在は、里咲りさに夢中とのこと。twitter:@punkuboizz

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