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    連載 小田嶋隆/小田原ドラゴン/白石和彌/デーブ八坂/適菜収/堀江貴文/松子/ロマン優光 他

    ●『ロマン優光の好かれない力』は「村西とおる礼賛に警鐘を鳴らす!」

グラビアギャラリー
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覚醒剤と妄想-ASKAの見た悪夢ー/石丸元章
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文学としてのドラゴンクエスト 日本とドラクエの30年史/さやわか
春樹より深いドラクエの世界 ↑荻上チキ・Session-22(TBSラジオ)で特集!
暗黒ディズニー入門/高橋ヨシキ
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サブカルチャー 2018.02.23(金)

漫画村はありなのか:ロマン優光連載103

 

ロマン優光のさよなら、くまさん

連載第103回 漫画村はありなのか

 お金をあまり持ってないような人たち、特に青少年が、ただで漫画読み放題で使い方も便利みたいなサイトがあったら利用してしまうのは、悪いことだという前提があってのことですが、気持ちはわからなくはありません。色々と読みたくても、お金ないと読めないものね。子供はお金ないし。いや、大人になっても、自分のようにお金がない人もいますが。
 それはわかるのですが、そのサイトが著作権を侵害し漫画文化を壊滅に追い込みかねない悪いサイトだと指摘された時、悪いことをしていたという自覚もなしに、正当な著作権者側を非難したり、サイトを守ろうと大っぴらにネット上で発信しまったりする気持ちがよくわからないのです。

 漫画村というサイトは誰かがネット上にあげた画像を引用してきているだけで自分たちで違法にアップロードしているわけではないという形式をとっていたり、国外拠点であることを理由に「違法ではない」という主張をしていたり、実際現行法では対処しにくい運営のやり方をしているわけです。また、閲覧するだけの利用者も現行法では罪に問われることもありません。しかし、どう考えても著作権者の権利を侵害して不当な利益を得ていることには間違いないわけで、どういった形で将来的に取り締まられることになるのかわからない存在です。また、出版社の権利を守るために法改正が行われ閲覧者自体にも罰則が設けられるようになるかもしれません。そもそも、作者にお金が落ちない時点で良いことではないわけです。最低限、そこのやましさを感じることは必要だと思うのです。せめて、法的にはどうあれ、自分たちが道義的にほめられないことをしているという自覚は欲しいのです。
 世の中には黒と白だけではなく灰色の領域というものが存在します。YouTubeみたいな動画サイトでも厳密にいえば違法な動画もあげられているわけですが、著作権者の行方もわからないような過去のレア音源だから放置されていたり、プロモーションになったりするという理由でお目こぼしされていたりするわけです。さすがに現行で活動しているミュージシャンの新譜を全曲アップロードするのは度を過ぎているわけで、それが見つかったら削除申請されてしまうのは当たり前の話です。著作権者が過去の自分の作品に興味がなく気がつかなかったり、権利者のお目こぼし(プロモーションになる。過去のマイナーな作品を聞いてもらえるだけで嬉しい等)だったり、動画をあげる人間のギリギリのところの常識的判断(新譜はさすがにダメだろう、現在入手が不可能な作品だから、著作権者の所在が不明だからあげるけど連絡あったらやめる等)のせめぎあいで成り立っているわけです。実際著作権者の手が回らなくて削除されてないだけのものも沢山ありますし、何度削除してもあげてしまう人もいますが、諸々のバランスでなんとか存在しているわけです。
 灰色の領域が存在できているのは、あくまでお目こぼしがあるからです。本来はいけないことなのですから。怒られたら素直に従うしかない。そこで終わりです。文化の伝達や伝承には灰色の部分がどうしても生まれてしまうわけですが、それは大っぴらに太陽の下を歩いていけるようなものではないのです。しかも、漫画村に関しては法的対処がしにくいだけで作者にとっては完全に悪いものです。このような存在が好き放題やり、利用者が自己正当化をはかるようなことをしていると、法改正がなされ、今まで許されていた他の灰色の領域のことも完全に黒とみなされてしまうことになりかねないのです。
 著作権についての教育が行き届いていなくて認識が甘いというのはわかるのですが、著作権者側から「困る」と言われても、自己都合で正当化をはかるのはさすがに想像力が無さすぎでしょう。そういう考えが頭をよぎってしまうのはわかります。人間というのはそういう生き物です。しかし、「でも、やっぱりダメだよなあ。仕方ない」という判断をしたり、人前で言うことではないという判断をしたりすることができないのが、想像力の欠如なのです。著作権者のことも、世間のことも考えられてないのです。
 想像力の欠如といえば、俳優の大杉漣さんが亡くなった次の日に、『バイプレイヤーズ』で大杉さんの出演シーンを流し、大杉さんの遺影を前に出演者たちが思い出を語りながら飲みかわすのを見たいという内容のことをツイートしている人がいました。本当に神経がわかりません。無神経極まりない。スタッフや共演者の方々は大杉さんと直接交流があったわけです。そんな近しい距離にあった人があんな風に急に亡くなってしまったら、周りの人たちは心痛や混乱でいっぱいだと思うのが普通じゃないですか。それをその人たちに対して何の配慮もできずにTwitterのような遺族や関係者、本当に悲しみにくれているファンが目にする可能性のある場で発信するのは何なんでしょうな。
 発言者の職業はプロフィールによると編集者のようです。編集者というのも因果な職業で、不幸な事態が世間に起こった時に、そこから媒体のために企画を考えなければならない仕事ではあります。そういう仕事だから、そういうことを考えてしまうのは仕方がないことです。ただ、それを遺族や関係者、ファンの気持ちを考えずに、Twitterに投稿してファボを欲しがるのは違う話です。これもまた想像力の欠如の表れでしかないと感じてしまいます。
 漫画村に関しては、紙媒体からWeb主体に漫画ビジネスが移行していく過渡期に、ビジネスモデルの変化がまだまだ追い付いてない状態の隙間をついた悪質な案件だと思います。 音楽の場合はライブという場があり、入場料の収益や現場でのグッズ販売など音源販売以外のやり方で利益を得ていく方向に変わっていっていると感じています。漫画界も、出版社主導の現状のシステムからして、読者のニーズと漫画家の生活・収入の双方が保証されるような新しいビジネスモデルが確立されていく必要があるのでしょうね。面白い漫画が読めて、面白い漫画を描く人の生活が成り立つような社会であることを祈っています。

(隔週金曜連載)

画像:漫画村キャプチャ(※部分。作品保護のため加工しました)【ご注意】漫画村は閲覧により運営だけが儲かる仮想通貨採掘スクリプトが埋め込まれるなど、あなたの端末への不利益が起こる場合があります。また同サイトは不正規なもので、日本の漫画業界に著しく大きな被害が出ています。ご自身のためにも、漫画家の皆さんの生活を守るためにも不用意にアクセスしないようご留意ください(ブッチNEWS編集部)


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【ロマン優光:プロフィール】
ろまんゆうこう…ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『日本人の99.9%はバカ』『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。現在は、里咲りさに夢中とのこと。

おすすめCD:『蠅の王、ソドムの市、その他全て』/PUNKUBOI(Less Than TV)
http://books.rakuten.co.jp/rb/13292302/

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https://mensbucchi.com/rensai-bn/20160322204147 (コピペして検索窓に)


 


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