
ピコ太郎に見る不屈・その1:杉作J太郎「美しさ勉強講座」連載36

軟弱な男たちの姿に見かねて、あの先生が立ち上がった!
杉作J太郎先生の「男の偏差値がぐんとアップする美しさ勉強講座」
36時限目・ピコ太郎に見る不屈・その1
ピコ太郎の正体は古坂大魔王であるらしいね。
懐かしい名前です。
20年ぐらい前になるのかな。毎月俺は審査員席にいました。古坂大魔王はその頃、「底抜けエアライン」というお笑いグループを率いていました。たしか三人組だったと思いますがその頃から古坂大魔王と名乗っていたのかな。名乗ってなかったかもしれません。
底抜けエアラインはステージにいました。毎月、ステージにいましたね。雑誌「ぴあ」の大沢さんが主催だったのかサポートだったのか、ブッチャーブラザーズが主催だったかもしれませんね。サポートだったかもしれない。ほんと、もう記憶としてもウスウスです。申し訳ない。毎月「馬鹿バトル」というお笑いコンテストが開催されてまして。俺はその審査員を5年ぐらいやったような気がします。もっとやったのかな。やってないのかな。
厳密に何年頃だったのかもはっきりしません。
2000年よりはかなり前だったように思うのですが。ま、時期を特定する方法としては現在「ネプチューン」の3人がまだ「フローレンス」と「ジュンカッツ」だった。「くりーむしちゅー」も「海砂利水魚」だった。どれぐらい前ですかね。まだみんなテレビに出る前でこの中から誰が売れるのだろうと思いながら審査しておりました。
ま、後出しじゃんけんみたいな話になってしまうけども、審査するのが難しいぐらいみんな面白かったですね。全員がネタを見せるんですがこれが本当に面白かった。これは全員売れてもいいんじゃないかなーと思ってたんですが、そうしたら本当に全員売れましたね。
全部で100組ぐらいいたんじゃないですかね。ほとんど売れた。女の子のコンビで全然売れなかった子たちがいましたがあれはやめてしまったのかな。コンビ名も思い出せません。なんとなく記憶にあるのはその子たちがかわいかったからでしょう。でもどうかわいかったかは記憶にないです。
「オアシズ」のふたりは熱心でしたね。ライブの前に一生懸命練習しておりました。いちど、早めに会場入りしたら演技はこれでいいのかどうか、みたいな質問をされた記憶があります。いわゆる美人ではないかもしれませんが、そのまっすぐな視線と態度は美しかった。この広い大東京の片隅で、世間のひとたちはもしかしたら遊んでる土曜日の夜に、数十人しかいない客の前で、テレビや雑誌にとりあげられるわけでもない、当時はインターネットもありませんから、そこで芸を見せて審査されてそれだけ。それ以上はなんの反応もないし話題になることもない。それでも彼女たちのまなざしは真摯そのものでした。お世辞じゃなく、すてきだと、かわいいと思ったな。が、それから何年かたったある日のこと。十年ぐらいたっていたのかもしれませんが。光浦さんとNHKで会った。同じドラマに出演していたのだ。懐かしいな。売れてよかったな。そう思っていた俺の目の前に現れた光浦さんは俺に向かって強い口調で言ったのである。
「私のお風呂のぞいたでしょう!」
この項、つづく。
<隔週金曜連載>
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【杉作J太郎:プロフィール】
すぎさく・じぇいたろう
漫画家。愛媛県松山市出身。自身が局長を務める男の墓場プロダクション発行のメルマガ、現代芸術マガジンは週2回更新中。著書に『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』『杉作J太郎が考えたこと』など。
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撮影場所◎よるのひるね
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