
これが男の気合いの表明だ!:杉作J太郎「美しさ勉強講座」連載33

軟弱な男たちの姿に見かねて、あの先生が立ち上がった!
杉作J太郎先生の「男の偏差値がぐんとアップする美しさ勉強講座」
33時限目・これが男の気合いの表明だ!
コンサートの帰り。
観客たちは三々五々会場をあとにするが、その多くは近くの駅へと向かう。
車で来ている者たちは駐車場に向かう。そのまま会場近くの喫茶店や居酒屋に向かう者もいるが、やはり駅に向かうのが流れで言えば本流である。それは全国各地の祭り、コンサート、スポーツ観戦も同じであろう。
そのとき、駅は一時的に様相が変化する。
長野駅構内はハロプロのファンたちならではの服装、色に染められた。それは物販で購入したモーニンググッズ、その商品を入れる大きな袋をほとんど全員が持っていることも大きい。
メンバー専用のオフィシャルシャツやトレーナーを着ている者も多く、袋のデザインと合わせてこれが遠目には、本来、駅にはない色で溢れる結果となる。
本来、学生、サラリーマンは遠目には黒、あるいは紺、灰色、とにかく、くすんだ色である。
ところがその集団はピンクだったり赤だったり水色だったりする。
ピンクや赤や水色の色遣いの商品、服、袋が多かったのだ。
男が何色を着ようと女が何色を着ようと俺が子供の頃よりは自由である。が、まだ性別により色のイメージはある。
夜の長野駅には男たちでごった返していた。
それはそこから出発した列車内も同じだった。
東京に向かう乗客の半分以上、いや、八割が俺たちコンサート帰りの男たちだった。
以下つづく、と言いたいところだが、すこし余談になるかもしれないが続けよう。
明日から2016年日本プロ野球のCS(クライマックスシリーズ)がセ・パ共に始まる。
セ・リーグは巨人と横浜。
パ・リーグはホークスとロッテ。
先に2勝したほうがリーグ戦の覇者、セ・リーグは広島、パ・リーグは日本ハムと戦う。
そのセ・リーグの覇者、広島カープ。
俺は中学生の頃から40年来のファンだが、当時は大下、三村、水沼、外木場、江夏、大下、金田、木下、衣笠、コージ、水谷の時代。ワイルドな、男くさい集団であった。映画「ワイルドバンチ」でマパッチの砦に殴り込むウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボーグナイン、ベン・ジョンソン、ウォーレン・オーツの雰囲気は確実にあった。
で、その雰囲気はあれから40年たった今も確実に、ある。
人を殺す、とか、刑務所、とか、褒められた話ではなく、あくまでももののたとえ、比喩なのだが、野球を語るときにそうした言葉が出てくるのはコンプライアンスの厳しい昨今、広島の選手だけである。
「人がやるからわしもやるというのは好かん」
広島カープ創成期のエース、長谷川良平は解説者としてそう語った。後楽園球場にウェーブが起きた時、それを評して長谷川良平は言ったのだ。
俺は俺。
それでいいのだ。
誰かが褒めてくれたからと気にする必要などない。
ウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボーグナイン、ベン・ジョンソン、ウォーレン・オーツがマパッチ砦に殴り込む時、誰かの評判を気にしたか? つぶやいたか? 「いいね」の数を気にしたか?
そんな男たちである。
2016年の広島カープも。
そんなむさい男たちを遠くから眺めた時、カープのチームカラーの赤はわかるが、ピンクが目に入る。テレビでなんとなく見て、気になってる人もいるのではないか。
菊池と丸である。
ピンクのリストバンドやアームバンドを着用しているのだ。
菊池も丸も戦争映画に出てくるような気の強い、むさくるしい男である。とくに今年8月末、初の4連敗をした頃の菊池と丸は凄い迫力だった。殺気が放たれていた。ベンチでも笑顔が一切なかった。いや、笑顔どころか殺気、であった。近くに寄ったら殺されてもしかたない。冗談抜きでベンチの中に座っている菊池はそんな顔をしていた。事実、近くを飛んでいた蚊とかは死ぬか失神して落下したのではないか。そして8月7日の巨人戦を迎えたのだ。
話を戻すが、とにかく、そんな菊池と丸がピンクを身に着けているのを見るたびに、俺は思い出していたのだ。あの頃を。
<隔週金曜連載>
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【杉作J太郎:プロフィール】
すぎさく・じぇいたろう
漫画家。愛媛県松山市出身。自身が局長を務める男の墓場プロダクション発行のメルマガ、現代芸術マガジンは週2回更新中。著書に『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』『杉作J太郎が考えたこと』など。
おすすめ本:Jさん&豪さんの世相を斬る!(残侠風雲編)@ロフトプラスワン(ロフトブックス)
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