
なぜ都知事はカネで転ぶのか? そして次の都知事は誰か?:杉作J太郎「美しさ勉強講座」連載25

軟弱な男たちの姿に見かねて、あの先生が立ち上がった!
杉作J太郎先生の「男の偏差値がぐんとアップする美しさ勉強講座」
25時限目・なぜ都知事はカネで転ぶのか? そして次の都知事は誰か?
前回、予定外の内容だったので前々回の続きに話を戻そうとも思ったが戻すのは少し先にして、今回もまた予定外の話をお届けしよう。
というか、お届けせざるをえないのである。世の中は生きている。常に動いている。これが生物どころか水も大気もない惑星だったらそこではなにも起きない。が、地球はまだ生きている。いつの日かこの地球という星も活動を停止するだろう。現在学説上有力とされる結末は肥大した太陽に地球が吸いこまれていくそうだがもしそれが本当だったとして誰かそれを見届ける者はいるのだろうか。
地球がそうなる時、おそらく太陽系全体がもうにっちもさっちもだろうから現在計画があるんだかないんだかの火星移住というのもたいした意味はなさそうだ。
ただ、火星にもしも移住できたならば、火星からまたさらなる先に行くことは大いに可能であろう。地球にただじっとしているより未来は明るいのである。
さて、今回。こんな話を書かねばならなかったわけではなくてですね、東京都知事問題。政治資金を自分の生活に使っていたという問題について考えてみようと言うわけで。
ひとつ前の知事もお金の問題で辞職しましたが。なぜ使ってはいけないみんなのお金を自分のために使ったか。今回はそれですよね。なぜ立派な大人が、仕事のためのお金と、自分のためのお金の区別がつかないのか、ということなんだが。ノートとジャンプの区別がつかないかということなんだが、ま、これはついてるんだよ。これも経費で買えば自分がとくをする、と、ただそれだけの話なんだね。で、立派な大人がそんなことしていいのかということになるんだが、これはもともと立派じゃないんだね。
「立派ってなんですか」
いざとなればそれぐらいのことも言うだろうね。
だからとくに都知事とかにしてはいけないのはそうした理屈をこねるタイプの人間でね、
「どういうのがちゃんとしてるってことなんですか」
みたいなことを言いそうな奴はだめなんだよな。
ま、都知事以前に友達でもいやだね。
「友達ってなんですか」
もういいぜ。
ま、欲の深い奴にみんなのお金をまかせてはいけないんでね。お店なんかでも怪しい奴にはレジの管理はさせてないと思う。むかし、具志堅用高さんにインタビューしたとき言ってたな、「レジだけは俺が管理してる」と。ご自身がやってるラーメン屋の。
欲が深いか深くないか。
その欲をガマンできるかできないか。
これは顔に書いてある、というか、そのひとの生き方、生きてきた道のりを見たらわかることでね。こいつはないわ、というのもわかるはずだ。基本、成功者はだめなんだね。テレビに出てきれいな家に住んで美人の妻がいて女子大生と不倫してる文化人なんてのは絶対にダメだ。ホームレスのおっさん連れてきたほうが間違いない。もともと要職にいて人間関係に傷ついた人は多いと聞く。今度こその頑張りに期待したい。
(つづく)
<隔週金曜連載>
【杉作J太郎:プロフィール】
すぎさく・じぇいたろう
漫画家。愛媛県松山市出身。自身が局長を務める男の墓場プロダクション発行のメルマガ、現代芸術マガジンは週2回更新中。著書に『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』『杉作J太郎が考えたこと』など。
おすすめ本:Jさん&豪さんの世相を斬る!(残侠風雲編)@ロフトプラスワン(ロフトブックス)
http://books.rakuten.co.jp/rb/13832873/
おすすめ本:「ボンクラ映画魂(完全版)燃える男優列伝」(杉作J太郎(徳間書店)
http://books.rakuten.co.jp/rb/13815632/
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