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    実話BUNKAタブー2020年11月号

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サブカルチャー 2014.10.01(水)

長澤まさみに見る「清純派」の限界:“ホラー系ドラァグクイーン”エスムラルダ連載18

 

エスムラルダの「勝手にワイドショー!」

連載第18回:長澤まさみに見る「清純派」の限界

 このところ「伊勢谷友介と別れたらしい」だの「別れの原因は伊勢谷のDVらしい」だの「本当の原因は伊勢谷の浮気癖らしい」だの「復縁したらしい」だの、ちょこちょこ騒がれている長澤まさみ。
 おそらく日本国民の99.8%くらいの人が「どうでもいい」と思っているだろうけど、アタシは二人の恋愛(?)の行方、少しだけ気になってるの。ネット情報によれば「伊勢谷は、普段はそっけないが、気が向いた時(や暴力をふるった後)は優しく、思いきりベタベタする」らしいのよ。もし事実なら、それ、一番危険なパターンだから……。まさみ、大丈夫かしら。

 それにしても、長澤まさみ。
 実はアタシ、映画『世界の中心で愛を叫ぶ』の頃は、まさみの顔すらよくわかってなかったの(歳をとると、若者の顔が個別認識できなくなる法則)。でも、「長澤まさみという女の子が、今、人気らしい」という噂は耳に入っていて、アタシは「ちょっとかわいいからって、12歳であっさり『東宝シンデレラオーディション』に合格しやがってッ」「あからさまに男ウケ狙って、清純派売りしやがってッ」と、勝手にカリカリしていたわ。

 だけどいつの頃からか、まさみは男と浮名を流してみたり、カンヌに下乳の見えるドレスを着て行ったり、腋毛を剃り残してみたりと、すごい勢いでビッチ化。おかげで、(しょっちゅう「劣化した」とか言われながらも)顔や表情にいい感じに味が出てきて、アタシは気がつけば「長澤まさみが画面に出ていると、つい観てしまう」程度には、長澤まさみ好き(?)に。

 しかし、最初に「清純派」で売り出した女優ほど、後でものすごい勢いでビッチ化したり、ダメ男に次々に引っかかったりするようになるのは、なぜかしら。もちろん「清純派」イメージが強ければ強いほど、イメージが崩れた時のギャップが大きくて面白いから、メディアが余計に騒ぎ立てるというのもあるんだろうけど……。アタシはやっぱり「生身の人間が、清純を演じること」にものすごい無理があって、その反動が出ちまうんじゃないかと思っているの。この世の中で生きていく以上、誰だって、100%ピュアじゃいられないもの(だからこそ、人々は余計に、誰かに「ピュアなもの」を求めてしまうのかもしれないけど)。
 そう考えると、多少のスキャンダルはありつつも、69歳まで「清純派」イメージを保っている吉永小百合って、一種の化け物ね……。

 ちなみに数年前「私の(女優としての)ピークはセカチューで終わっている」と語ったというまさみ。でもアタシ、まさみって(演技力はともかく)役作りのためにスキンヘッドにしてみたり、ガンジス河で泳いでみたり、結構な根性と女優魂の持ち主だと思うのよ。
 ただ、与えられる役が私生活のビッチ化に追いついていないというか……いまだに「清純派」「いい人」の枠から抜け切れていないのよね。

 伊勢谷との恋愛(?)が、果たして演技の糧になるかどうかはわからないけど(DV男に振り回される役は、6年も前に、ドラマ「ラスト・フレンズ」で演っちゃってるし。しかも当時は少し太っていて、「DVされる役が似合わない」「殴られたら、殴り返しそう。そして勝てそう」とか言われてた)、これからもいろいろな経験をし、悪役なんかにもチャレンジして、味わい深い女優になってほしいわ!

【エスムラルダ:プロフィール】
えすむらるだ…1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。
twitter:@esmralda001

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