【本記事は前編記事。後編記事はこちら】

本当に信用できる駅の名前を大公開

　今年も引っ越しシーズンがやってきました。東京にでも引っ越して、新しい街で新生活をスタートさせたい、そんなふうに考えている人もいるのではないでしょうか？

　そんな時に目に入るのが、不動産業界が作成する謎ランキング。「住みたい街ランキング」「住みやすい街ランキング」などなど形は様々ですが、これって要は不動産会社のステマ記事。不動産業界が情弱をコントロールするために、この時期こうした「不動産業界が売りたいランキング」記事が量産されるのです。

「そんなこと言われても東京は初めてだし、本当に良い街が見当もつかない…」とお悩みな田舎者のあなたに、本当に住むべき首都圏の街を、前編記事、後編記事の全2回に渡ってランキング形式でお教えします。不動産業界の怪しげな記事よりよっぽど信用できますよ。

1位　竹ノ塚

　やはり住みたい街不動のトップは足立区竹ノ塚。何よりの魅力が国際色の豊かさです！

　特に駅の東口を中心に数多くのフィリピンパブが立ち並び、「リトルマニラ」と称されるように日本にいながら東南アジアの路地裏にいる気分を味わえます。足立区内3位の犯罪発生率で、自転車の窃盗、暴行が多いため、ほどよくスリリングな点や、ゴミが散乱している情景も華を添えます。同じく東口のかりんロード商店街にはパチンコや風俗もありレジャーに事欠きません。

　また、1円パチンコ発祥の地という事実からも分かるように物価格安。また地理的にほぼ埼玉なので、家賃も都内とは思えないほど安いのです。

　竹ノ塚4丁目は約15％が外国人だという外国人居住率の高さや、駅からバスで15分ほどの花畑団地にはかつて酒鬼薔薇聖斗が居住していたことからも分かるように、多様性と人情溢れる街なのも魅力。

　駅からは最大混雑率約150％の東武伊勢崎線が日比谷線や半蔵門線と直通運転を行っているため、六本木や日比谷へのアクセスも便利と交通の便も合格。住んでよし遊んでよしのこの街、初の東京住みは竹ノ塚一択でしょう。

2位　川崎

　2位は川崎。駅西口はラゾーナ川崎が中心の再開発エリア、東口は堀之内などの風俗街と10分ほど歩いた競馬場や競輪場がある二面性が魅力。ホームレスが多く、同地区出身のHIPHOPグループが「川崎で有名になるには人を殺すかラッパーになるしかない」と歌うように、ドロップアウト組に優しい温かい街といえるでしょう。駅東口から近い南町には暴力団事務所が多く半グレらに目を光らせているため治安の面でも安心です。

3位　松戸

　ファミリー層から支持を集める松戸は、風俗激戦区。特に西口には個人営業の立ちんぼが多く、独身男性にも充実ライフが約束されています。

　他地域ではあり得ない松戸オリジナルニュースも多いです。駅から徒歩10分ほどのビルに最凶の某暴力団が事務所を構える、深夜のマンションで女装露出する有名なおじさんがいる、ネット炎上した男性宅への嫌がらせが10年以上経った今も続く、などなど。まさに『マッドマックス』並の世紀末的日常を味わえ、ネットでは「魔が集う松戸」と羨望の眼差しが向けられている始末。ただのベッドタウンにない刺激を求める人は是非。

4位　西川口

　かつては「NK流」で知られたように違法風俗が多く女性が働きやすい街でしたが、最近は中国人が増えてインターナショナルタウンへアップデート。駅から徒歩5分圏内に中華系スーパーや中華料理店が並び、ポイ捨てや無断駐輪、中国人同士の喧嘩も多く、昭和の懐かしさすら覚えるエネルギッシュさです。

　さらに国内最大級のオートレース場も存在。駅から出る無料バスには生活保護支給日にナチュラルダメージジーンズの男たちがずらり並ぶ光景は壮観です。

　隣町の蕨市の長年続く共産党市政や生活保護受給者ら弱者に優しい＆物価激安というロケーションから考えても西川口が住みやすいのは納得です。

5位　新大久保

　ご存知コリアン街。韓流カルチャー目当てに若い女性が集まるので、合法的に見放題なのが最大の利点。特に夏は天国と呼ぶ他ありません。

　所詮観光地と思いきや、街全体に散らばる食べ歩きのゴミや、韓国料理店の廃棄物や香辛料の匂いが混ぜ合わさり、目と鼻で本場の韓国を味わえます。ソウル市場などが並ぶ大通りを抜け、戸山方面に向かうと中国人経営の民泊も充実。欧米の利用者も多くて、外国みたい！　住めばトレンドに敏感な女子からモテモテです。

　山手線圏内なんだから家賃が高いのでは、そうお思いでしょうが大丈夫。家賃1万円以下の百人町区営アパートがあります。安すぎて退去者が出ないですが。

6位　蒲田

　品川駅まで10分のアクセスの良さに加え、大田区有数の犯罪発生率で毎日が刺激的。特に駅東口の蒲田5丁目と西口の西蒲田7丁目は自転車窃盗と万引きが多く、退屈しません。

　ホームレスに人気の街ということもあってか、JR東口の中央通り周辺には格安風俗街も完備。店からの光はまるで80年代を彷彿とさせます。ネパール人不良グループも闊歩しており、猥雑さを気にしない昭和のおおらかさを感じることができるでしょう。

7位　熊谷

　日本一暑い街として有名ですが、実は冬場だと最低平均気温がマイナスのことも。「夏灼熱冬極寒」で四季の違いを存分に楽しめ、日本人で良かったと思える素晴らしい街です。都心まで電車で１時間以上かかるため、都会の喧騒を忘れて暮らせるのもメリット。

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初出／『実話BUNKA超タブー』2022年5月号