
すき家も丸亀製麺も缶コーヒーも大幅値上げ! 便乗値上げする企業大全

非人道的な値上げ幅
空前の値上げラッシュである。
ウクライナ情勢からくる原油高の高騰、物価上昇の影響で、有名商品の定価アップが相次いでいるのだ。
2022年12月は41年ぶりの上げ幅となる消費者物価4.0%アップを記録。
こうした状況では各企業の値上げは致し方ないと思われるが、ちょっと待ってほしい。冷静に値上がり率を見ていくと、便乗値上げにしか見えないものが多数存在するのだ。見ていこう。
まず大幅な値上げとなっているのがユニクロ。
2022年9月に発表された衝撃的な値上げにより「フリース」が1990円から2990円に。「ウルトラライトダウンジャケット」が5990円から6990円になった。定番商品がいずれも1000円の値上げで、パーセンテージで見ると50%〜16%と物価上昇幅を大きく超える新定価となっている。
ユニクロは価格改定の理由を「価格が上がる大きな要因は、製造コストの変化です。(中略)価格を維持するために品質を犠牲にするという選択はありませんでした。」と、もっともらしいことを言っているが、これでは便乗と言われても仕方ない?
食品業界にも値上げの波は押し寄せているが、こちらは生活必需品とあってか値上げ幅はやや控えめ。
今年6月から日清食品はカップ麺や袋麺を10~13%、4月から東洋水産はマルちゃんの焼きそばを10%程度、2月から山崎製パンはランチパックの各味を平均4.7%値上げ予定だ。
しかし、それでも物価上昇率から考えると、消費者目線では納得いくものではないだろう。
缶コーヒーなどの飲料は嗜好品という括りなのだろうか、上記食品と比べて高い値上げ幅を記録している。
例えば、アサヒ飲料の「ワンダモーニングショット」は124円から151円に。実に21%近いアップで、「カルピス」「ウィルキンソン」など飲料も最大で25%値上げの見込みとなっている。
外食産業もこっそりと過剰な値上げをしている業界の1つだ。
ただでさえ高いと言われるロイヤルホストだが、今年3月からステーキ16品と朝食2品を8~19%の値上げが確定。
一昔前は安さ・デブレの代名詞的存在だったマクドナルドも、ハンバーガーが150円から170円に。たかが20円の値上げと思うなかれ。率で見ると13%の上昇だ。
丸亀製麺は3月7日から「かけうどん」「ぶっかけうどん」「ざるうどん」のそれぞれ並サイズを30円値上げ。「釜揚げうどん」の並に至っては50円の値上げとなる他、天ぷらや持ち帰り用容器代など多くの商品で値段の変更があった。
牛丼チェーンのすき家は22日からメニューの約3割にのぼる商品で10円から40円の値上げを断行。牛丼並盛が値段据え置きとなったのは不幸中の幸いだろう。
明らかに物価上昇幅を無視しているのが電気料金。
6月からは規制料金が平均で29%の値上げ予想。これはさすがに国民の理解が得られないだろうと、河野太郎消費者担当大臣が、各電力会社にヒアリングを行っている最中だ。河野大臣は「間接的に消費者に影響が出るのできっちり調べて対応してほしい」と電力会社に釘を刺しているが、どこまで影響があるかは不明だ。少なくとも20%台の大幅値上げは避けられないだろう。
このように、物価上昇率4%を超える値上げを実施している企業がいかに多いかわかっていただけただろう。
もちろん、定価は物価の上昇率だけで決まるものではないが、シャトレーゼやワークマンなど企業努力で価格据置きの会社が存在するのも事実。
これから買い物する際は値上げ率4%を基準にモノ選びしても良いかもしれない。
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