
「熟女好き」と公言する中年おっさんのイタさ

「熟女好き」と公言する人って割といますよね。「年下好き」と公言するよりは公言しやすい嗜好だとは思いますが、よくよく考えてみるとどうなんでしょう。20代や30代前半の若者が「熟女好き」と公言するのは何も問題ありませんが、40代50代のおっさんが「熟女好き」を公言するのってイタくないですか。
熟女好きは偉いという風潮
異性愛者の男性は皆それぞれ好みの女性のタイプがあると思います。巨乳が好き、貧乳が好き、ぽっちゃり体型が好き、スリムが好き、髪が長い人が好き、目がぱっちりしてる人が好き、離れ目が好き……。そんな中で、一定層が好むジャンルとして「熟女好き」があります。
一般的には若い女性を好きな男性が多い中で、40代50代の女性=熟女をタイプと公言する人がそれなりにいます。AVでも「熟女モノ」が人気ジャンルとして存在するので、一定の需要があるのだと思います。
で、「熟女好き」と公言する人って、単純に好みの問題だけでなく、メリットがあると思ってそのアピールをしている場合があると思うんですよね。「熟女好き」のメリットというか、「年下好き」「若い子好き」を公言することのデメリットと言うほうが正しいでしょうか。
「年下好き」「若い子好き」を公言することは、女性を見た目だけで判断していて、女性は年を取れば取るほど容姿が衰えてくる、と言っているようなものです。おっさんが「若い子好き」なんて言っていると、むしろロ○コン扱いされかねませんしね。
「女性が年を重ねても必ずしも容姿が衰えるとは思っていませんよ」「ロ○コンじゃありませんよ」アピールの意味もあって「熟女好き」を公言している人って結構いると思うんですよ。「年下好き」は童貞臭やオタク臭も出かねません。それに比べると「熟女好き」はなんとなく恋愛経験豊富感も出るし、堂々と公言して恥ずかしくない嗜好になっているんだと思います。
おっさんの選択肢は熟女のみ
でも、ちょっと待ってください。確かに20代とか30代前半の男性が、40代や50代の、自分より年上の女性をタイプだとして「熟女好き」と公言するのはいいと思うんですが、40代や50代のおっさんが「熟女好き」と公言するのってどうなんですかね。
自分自身が所詮しょぼくれたおっさんなわけじゃないですか。それなのに自分と同世代の女性を指して「熟女」呼ばわりして、「俺、熟女も恋愛対象だから」アピールって何様だよ、と。
例えば、60代や70代のじいさんが40代や50代の女性を指して「熟女好き」と言っていたら、さすがに「それは熟女好きじゃなくて年下好きだろ」とツッコみたくなると思いますが、40代や50代のおっさんも「40代や50代女性は熟女じゃなくて単なる同世代の女性」だということを認識したほうがいいのではないでしょうか。
あと、「熟女好き」と公言しているということは、「若い女の子よりも熟女が好き」「自分には選択権があっても、若い女の子よりも熟女を選ぶよ」ということだと思うんですが、そもそもおっさんは基本若い女の子になんて相手にされません。カネをいっぱい持っているとかなら別ですが、ほとんどのおっさんは基本若い女の子の恋愛の対象外です。
「熟女好き」とか言って「あえて」熟女を選ぶ感出してますが、そもそもおっさんには熟女しか選択肢がありません。それなのに「熟女好き」と公言するって、どんだけ上から目線で偉そうなんだよ、と思うわけです。「好き」とかじゃなくて、熟女にしか相手にされないだけでしょう。まあ、大半のおっさんは熟女にも相手にされないとは思いますが。
もちろん熟女好きを公言する40代50代おっさんの「熟女」の定義が60代や70代のばあさんだったなら、文句のつけようがありません。今まで書いてきたこと全部すみませんでした。でも大部分のおっさん、特に50代のおっさんの言う「熟女」なんてせいぜい同級生世代ですよ。それなのに自分には選択肢がある中であえて「熟女」を選ぶんですよ感、イタいし、みっともないことこの上ありません。
「熟女好き」と公言していいのは自分と同い年の女性がまだ「熟女」枠に入らない30代前半まで! 40代、ましては50代のおっさんが「熟女好き」と公言するのはただただ恥を振りまく行為だということが早く社会の共通認識として浸透してほしいです。
文/編集部
画像/photoAC
[PR]