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サブカルチャー

おすすめビートたけし本:ロマン優光連載203

2022.01.07(金)


ロマン優光のさよなら、くまさん

連載第203回 おすすめビートたけし本

「えー、『浅草キッド』流行ってるじゃないですか。今、原作の値段が高騰してるんで読めない人多いから、あれのレビューとか需要あると思うんですよ。持ってます?」という編集氏からの連絡。「持ってたはずなんで探してみます」と返事を返し、昔は文庫なんか古本屋の100円であんなに見かけてたのに、そんなに値上がりしてるんだと思ってamazon価格を調べてみると、単行本が36,509円、文庫が14,000円よりになっててビックリ! 俄然やる気(原稿ではなく本の捜索の方)家のどこかに眠っている『浅草キッド』の文庫を探して、本棚を漁りまくるけど結局見つからず。『湯ヶ島キッド』は出てきました。あと『ツノだせヤリだせ―たけし軍団物語』とか。原稿を書いたらメルカリで売って、セルフお年玉を自分に渡してあげたかったのに…

 現物が出てこないので、レビューは無理なんですが、『浅草キッド』といえば自分が印象深いのは、たけしが(イギー・ポップのことをイギーさんと呼ばないように、ビートたけしはたけしなのです)コンビを組もうとしていたのに酒で壊れてしまったフランス座時代の修行仲間のマーキーの話。自分が若くて、まだバンドを始める前後くらいの時期、確実に才能があった面白い人間なのに酒とか薬でダメになって姿を消してしまった人を何人か見たんですよね。なんか、そういう自分の経験を投影して読んでしまったというのもあり、非常に印象に残ってます。
 そういうわけで、今回は『浅草キッド』以外で自分の好きなビートたけし関連の本を紹介したいと思います。
 一冊目は『漫才病棟』(ビートたけし)。自伝的長編小説であり、漫才ブーム以前の浅草でくすぶっている初期ツービート時代が扱われています。浅草から一生出れない・浅草に戻ってきてしまった芸人たちの滑稽で哀しい様子。ドサ回りの憂鬱な光景、鬱屈したたけし(にあたる人物)の心情。ビートきよし(にあたる人物)の変なバイタリティと営業能力の高さ。『浅草キッド』よりも全体的にキラキラ感がなくて好きです。おおらかさがない。なんだろう、『浅草キッド』が浅草という終わってしまった町から出ていける側の姿を中心に描いているとしたら、『漫才病棟』はそこから出て行けない人たちの姿が刻印されてる感じがしていいんすよね。ラストシーンも良いです。あと安い。Amazonだと文庫は100円以下からです。
 たけし自身が作者である本で一番好きなのが『漫才病棟』なら、たけし以外の人が書いたたけし本で一番好きなのは『ビートたけしの賞味期限』(高信太郎)ですね。ツービートがブレイクする前後の一時期にたけしと交流があった漫画家のコーシン先生が、いかに自分がたけしと仲良かった・貢献したか、影響を与えたかという自慢話と、たけしから相手にしてもらえなくなったというか捨てられた恨み節で構成された、すこぶる楽しい本です。『天才伝説 横山やすし』で小林信彦先生がイキイキと描写したコーシン先生の姿を思い浮かべると、よりいっそう楽しめます。いや、ほんとに面白いんですよ。一周回ってとかじゃなくて。ただ、今普通に読もうとすると三千円ぐらいするみたいなんで、なかなか他人には薦めにくい本ではあります。
 そういえば、『浅草キッド』捜索中に団鬼六先生の『真剣師 小池重明』が三冊でてきて、本当に俺はキラキラしてない話、才能があるのに間違った時に間違った場所にいてしまう間違った人の話、その道の才能がないのにその生き方しかできない人の話が大好きなんだということを改めて認識、『浅草キッド』捜索中に出てきた色川武大先生の『なつかしい芸人たち』でも読み直そうかなと思いました。

(隔週金曜連載)

【おすすめ文庫本】「漫才病棟」ビートたけし 文春文庫(文藝春秋/1996年)※単行本は1993年。どちらも新本では入手困難(中古市場では入手可)。
https://books.rakuten.co.jp/rb/782858/

★ロマン優光のソロパンクユニット プンクボイのCD「stakefinger」★
https://books.rakuten.co.jp/rb/15176097/

★ロマン優光・既刊新書4作 すべて電子書籍版あります。主要電子書店スタンドで「ロマン優光」で検索を。

再注目。『90年代サブカルの呪い』

https://books.rakuten.co.jp/rb/15761771/
紙書籍の在庫があるネット書店はコア新書公式ページから
http://www.coremagazine.co.jp/book/coreshinsho_027.html

『SNSは権力に忠実なバカだらけ』

https://books.rakuten.co.jp/rb/15204083/
主要配信先・書籍通販先などは下のリンクからhttp://www.coremagazine.co.jp/book/coreshinsho_025.html

『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに』

http://books.rakuten.co.jp/rb/14537396/
主要配信先・書籍通販先などは下のリンクからhttp://www.coremagazine.co.jp/book/coreshinsho_021.html

『日本人の99.9%はバカ』

https://books.rakuten.co.jp/rb/13104590/
主要配信先・書籍通販先などは下のリンクからhttp://www.coremagazine.co.jp/book/coreshinsho_010.html

★「実話BUNKAタブー」では、『ロマン優光の好かれない力』引き続き連載中! 12月16日より発売中2月号のテーマは「なぜ伊集院光はパワハラしてしまうのか」コンビニや書店・ネット書店で! 1月15日には3月号も出ます! 

★ロマン優光、太郎次郎社エディタスのWebマガジン「Edit-us」での連載終了。気になる人は「Edit-us」で検索してみてください。単行本が2022年6月発売予定。もう予約可能!
https://books.rakuten.co.jp/rb/16982369/

【ロマン優光:プロフィール】
ろまんゆうこう…ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『日本人の99.9%はバカ』『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。現在は、里咲りさに夢中とのこと。twitter:@punkuboizz

おすすめCD:『蠅の王、ソドムの市、その他全て』/PUNKUBOI(Less Than TV)
楽天ブックス
http://books.rakuten.co.jp/rb/13292302/

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