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サブカルチャー

『ロング・グッドバイ』:杉作J太郎のDVDレンタル屋の棚に残したい100本の映画…連載2

2021.03.19(金)


杉作J太郎の
DVDレンタル屋の棚に残したい100本の映画

2本目・『ロング・グッドバイ』

 二回目の今回紹介する作品は『ロング・グッドバイ』。1973年にアメリカで公開されたアメリカ映画である。日本では翌1974年2月に公開されている。が、私は当時、この映画を見ていない。1974年2月に私はまだ小学生だ。小学6年生。私立中学の受験をした頃である。小学3年から通っていた塾の生徒がほとんど受けたので流れで受けたのだと思う。このあたりの記憶はほとんどない。記憶にあるのはそもそもなぜ塾に通ったかということである。授業中の態度を含め、私の行動に問題がありすぎ、これは公立の小学校ではこれ以上の指導はできない。と、担任のW先生が私をスパルタで有名だった塾に通わせてはどうか、と私の親に提案したのである。進学塾でもあったが不良少年の矯正も兼ねていたのであろう。軍隊顔負けのスパルタ、つまりモーレツな体罰を私は体験する。恐怖にかられて勉強に取り組み、私立中学に進学したがその中学はたいへんモダンで平和的だった。学校には教会だか礼拝堂だかが併設されていた。休み時間に遊んでいたらステンドガラスが割れてしまった。大きな立派なガラスだった。「こらー!」みたいな感じで中から神父さんが出てきたがその顔は笑っていた。恐怖にかられて勉強してきた私だったがこの平和的な状況下で教科書に向かうゲージは0(ゼロ)になっていた。『がんばれロボコン』でしか見たことのなかった0点の答案用紙が帰ってきたのもこの頃だ。そして後にこの私立中学を退校した。ちなみにロマン優光はこの学校の後輩である。
 ともかく『ロング・グッドバイ』は私がその私立中学に通う直前に日本で公開されている。松山には映画館がたくさんあったのでたぶん公開されただろう。だが私はそのタイミングで『ロング・グッドバイ』に出会えなかった。私が『ロング・グッドバイ』と出会うのは高校卒業、大学及びシナリオ学校進学で東京に出て、映画製作の夢を抱きながらも挫折しそうになりながらも、少しでも映画の世界に近づかんとお笑いのオーディションを受け、漫画を描いてみたり、しながら、なんとか出版の世界で喰っていけるようになった頃である。
 テレビで見た。昼間だったと思う。休日の午後だったのではなかろうか。
 いや、深夜だったかもしれない。

『ロング・グッドバイ』(1973年・ユナイト)
出演/エリオット・グールド、ニーナ・ヴァン・バラント、マーク・ライデル、ヘンリー・ギブソン、デビッド・キャラダイン、アーノルド・シュワルツェネッガー、スターリング・ヘイドン
脚本/リイ・ブラケット
撮影/ヴィリモス・スィグモント
音楽/ジョン・ウィリアムス
監督/ロバート・アルトマン

(この項、つづく)

 

<隔週金曜日掲載>

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【杉作J太郎:プロフィール】
すぎさく・じぇいたろう
漫画家。愛媛県松山市出身。自身が局長を務める(男の墓場改め)狼の墓場プロダクション発行のメルマガ、現代芸術マガジンは週2回更新中。著書に『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』『杉作J太郎が考えたこと』など。

おすすめ本:Jさん&豪さんの世相を斬る!(残侠風雲編)@ロフトプラスワン(ロフトブックス)
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