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地下アイドル現場で思ったこと:ロマン優光連載27

2015.03.20(金)


ロマン優光のさよなら、くまさん

連載第27回 地下アイドル現場で思ったこと

 百田さんが「同性愛者を変態だと思う自由」を訴えかけたり、三原じゅん子さんが八紘一宇を唱えたり、まあ何だか訳のわからない発言が世間を飛び交っていいますが、ようは今日も日本は平常運転ということですな。まあ、これが平常だというのはどうかとは思いますが。
 新書を出版したことで「これからは印税生活でしょ」とか、よく人から声をかけられるのですが、まあ世の中そんな甘いわけがなく、仕事にいって、たまにアイドル現場にいって、思い出したように自分のライブをやって、たまに原稿を書いて、また仕事にいってと、以前と全く変わりのない生活を繰り返しているわけです。筋の良くない地下のアイドル運営が、たいして客のいない自分の事務所の子たちだけで自主企画と称して、何のコンセプトもなく、劣悪な環境で代わりばえのしないライブを日常的にやらせてる光景を見ていると本当に心が冷えますな。アイドルを売る気が全く見えてこない。企画なんてものは、コンセプトを練り上げて楽しいものにするか、自分たちが抱えてるアイドルよりも売れてる人たちを呼んできて対バンさせて、より多くの人の目に触れる機会をつくろうとするか、そんなものじゃないと意味ないじゃないですか。たいして客のいないアイドルしかいない事務所がいつも同じ面子で何の工夫もない興行を週に何度もやってるなんて、接触による小金稼ぎでしかないじゃないですか。ある程度以上動員があるアイドルを何組か抱えた事務所が、売れるための活動もやりながら、資金稼ぎのためにやってるのなら、まだわかるんですよ。それに、勢いのある良いグループが何組か出てれば実際現場は楽しいですもんね。いつも同じような面子が出演するというのも二通りあるわけで、似た傾向をもった勢いのあるグループ同士が何度も共演を果たすことで相乗効果でシーン全体が盛り上が っていくようなやつと、何の意味もなく同じ面子でいつもやってるやつとは全然意味合いが違うわけで。実際に売れる、売れないはおいといて、売れようとして動いてない運営は本当にきつくて、アイドルのやる気とヲタクの金を搾取してるだけで、現場に楽しさがあればまだ救われるのだけれど、それすら残らなくなっていくという。
 容姿も、歌も、踊りも、接触対応も、何一つとして人を惹きつけるところがない子がアイドルをやっているのを見ていると、「この子は本当にアイドル向いてないな、やめた方がいいのに」と思うし、 なまじ性格の良い子だったりすると本当につらくなります。本人が楽しいのであれば、それはそれでかまわないのかなと思いますが、 やっぱり本人もつらそうな子も多いわけで。事務所に対する義務感や責任感に縛られて続けてるような子たちを見るのは本当につらいし、誰も幸せにならないわけで。本当にそういう子たちにはケツをまくって逃げてほしいと思います。

 録画していたももクロのドキュメントの中の夏菜子の笑顔は何もかわらないままで、それを見ながら、色々と遠くにきたんだなと思いました。

写真・映画「幕が上がる」公式サイトより

【ロマン優光:プロフィール】
ろまんゆうこう…ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っている。好きなアイドルは、イニーミニーマニーモー。

おすすめ書籍:「日本人の99.9%はバカ」/ロマン優光(コア新書)
http://books.rakuten.co.jp/rb/13104590/

『日本人の99.9%はバカ』購入特設ページ
http://www.cmz.jp/roman/

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