近況報告:ロマン優光連載11
2014.08.08(金)
ロマン優光のさよなら、くまさん
連載第11回 近況報告
わたくし、夏風邪などというものをひいてしまいまして、体調は最悪に悪いながら、ずっと寝てられるわけでもなく、かといって能動的に何かをするには体力が無さすぎる。仕方ないので布団でゴロゴロしながら『怪談実話系/魔』(メディアファクトリー)という実話怪談アンソロジーの中に収録されている芸能レポーターの前田忠明氏の書いた作品を読んでたりするわけなのですが、これが何とも変な気分になる一編で。
「某TV局の女性職員Aの自殺」に関わる怪談なのですが、TV局の名も実際の職種も明記されず誰のことだかわからないようにしており、「まあ、実在の著名人に関する話みたいだからぼかすよね。遺族感情とかもあるし。」とか思ってたら、突如飛び出す「私は悪魔になってしまいました」というフレーズ。それ出しちゃったら誰の話だか100%特定できちゃうわけで、今まで「女子職員」という言葉を使って微妙に誰だかわからないようにぼやかして「みなさん、お察しください」みたいな雰囲気にしてたのが意味がないじゃないですか。怒られても絶対言い逃れできないし。まあ、そういう作品としての整合性や危険を忘れるくらい、忠明的にはあのフレーズが気になっていたんでしょうな。怪談としては普通です。まあ、それだけです。
そうそう、先日メテオナイトというイベントに出演させていただいたんですが、入場者全員にプンクボイのニューアルバム『蠅の王、ソドムの市、その他全て』が無料でプレゼントされたわけなんですが、けっこう会場の床にCDが転がってましたね。いらないのは仕方ないけど、ちゃんとゴミ箱に捨ててほしいものです。ちなみにアルバムタイトルはSurvive-ZEROの『愛、勇気、その他すべて』からインスパイアされております。内容的にはあまり関係ないというか、全然関係ないです。大量殺人者、連続殺人者、爆弾魔などの犯罪者に関する意味のない歌が八割、世界に対する憎悪を歌ったもの二割、というたいへん中学生っぽい内容。MC-303の安っぽい音色を生かして、威圧感やサウンド的強度をできるかぎる排除するように頑張りました。収録曲を増やし、ブックレットをつけた有料版がそのうちリリースされる予定です…多分出ます。
あとですね、イニーミニーマニーモーの活動休止以来、イニミニの曲を聞くと泣き出して収拾がつかなくなるので、最近は柳ユーレイさんの奥さんのアイドル時代の曲かElectric Eelsの曲ばかり聞いてます。読書は岡本綺堂の怪奇小説か実話怪談本しか読んでないですね。夏に怪談いいですよね。涼しくなる気がしますね。秋でも冬でも一年中怪談本読んでますけどね。こんな話されても楽しくないと思ってるでしょう? 私も全然楽しくないです。お互いに楽しくないということで、痛み分けということで手を打ちましょう! そんな感じで近況報告でした。風邪きつい…。
【ロマン優光:プロフィール】
ろまんゆうこう…ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っている。好きなアイドルは、イニーミニーマニーモー。
オススメ文庫:怪談実話系/魔 書き下ろし文芸競作集 (文庫ダ・ヴィンチ) (メディアファクトリー)
オススメCD:Survive First From ZERO(Ainever Music)
オススメCD:らぶりんすたいむ(SPIRAL MUSIC)/イニーミニーマニーモー
オススメCD:God Says Fuck You(Import)(Homestead)/Electric Eels
オススメ文庫:今古探偵十話 - 岡本綺堂読物集五 (中公文庫)(中央公論新社)