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社会・経済

「破損は従業員負担」落ちたら這い上がれないブラックなアリ地獄(1)

2015.10.15(木)


引っ越し作業の破損は従業員負担

「真面目に頑張りまっせ。アリさんマークの引越社です!」
 元プロボクサーでタレントの赤井英和がさわやかに語る引越社のテレビCMを見たことがある人は多いだろう。引越社は1971年に名古屋市で創業、その後業績を伸ばし、現在では、引越社関東、引越社関西など合わせて従業員4520人(15年2月)、グループ売上高は273億円(13年度)にまで拡大している。
 引っ越し用トラックには、働くアリをイメージしたマークがプリントされているが、従業員たちは、自分の置かれた状況を「アリ地獄」と呼んでいるという。残業代の多くが払われないことや、長時間労働などが従業員たちの間では問題になっている。が、それだけなら「オレの会社だってひどいブラックだよ」という声も聞こえてきそうだ。
 しかし、引越社が特徴的なのは、引っ越し業務中に車両を傷付けたり荷物を破損すると、給与から「弁済金」を天引する制度である。引っ越しが業務だから、お客の荷物に傷が付いたり、狭い路地に入ったトラックの車体を擦ってしまうことなどは、十分にありえる。業務上の事故は保険を使用して会社が支払うのが普通のはずなのに、それを従業員に支払わせており、なかには400万円もの弁済金を請求された人もいる。
 さらに、会社の内規によって賃金が上がったり下がったりする不安定な状況など、つぎつぎと問題点があぶり出されているのだ。こうした“アリ地獄”の実態が社外に出るようになったきっかけは、昨年の夏、同社を辞めた元従業員が、あまりにもオカシイと、東京・渋谷区のプレカリアートユニオンに相談したことだった。プレカリアートユニオンとは、一人でも加入できる労働組合だ。
 相談に応じたプレカリアートユニオンの清水直子書記長は言う。
「話を聞いて驚きました。理不尽なことばかりです。どんどん引越社の従業員と元従業員がユニオンに加盟し、いまでは40人になっています。『在職中はそれが当たり前だと思いました』『他社に転職して初めて、いかにアリさんマークの引越社が常識外れでひどいことを強いていたか知った』と皆さん、そう言っています」
 つまり、外の世界を知らなかった従業員と元従業員が、自身の置かれた状況の異常さに気づいた。その結果、今年の7月31日には、現役の従業員と元従業員あわせて12名が、弁済金の返還や未払い賃金などを求めて名古屋地裁に集団提訴する事態にまで発展している。(つづく)
(文・『実話BUNKAタブー』2015年11月号より)画像:morphart / 123RF

おすすめ雑誌:実話BUNKAタブー2015年11月号
http://books.rakuten.co.jp/rb/13384673/

つづきをまとめて読む方はこちらをチェック 
http://bit.ly/1jCTCN3

※文中のデータは初出当時のものです。


 


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