韓国に住み始めた日本女性たち
2013.10.24(木)
韓流ドラマ好き女性の行き着く果て、それがソウル
韓国ドラマを見てハマり、韓国語を学び、K-POPのライブで気が付くとソウルまで遠征しているうちに、「あっ実は住めるんじゃないか!」と気が付いたら現地で不動産を借りてしまった日本女性を、取材先のソウル市内にある日本風居酒屋でちらほらと目にすることが多くなった。
日本国内では政治的な問題と韓流バッシングが強くなり、テレビでも地上波ではめっきり見なくなった韓ドラやK-POPに対して家族の理解が低くなりつつある。しばらくはそれに応じていたものの、気が付くと隠れキリシタン的なポジションに追い込まれてしまった彼女たち。北の問題は落ち着いてきた。もう事情はしばらく変わらない。あえて今、そう思った女性たちは、リミッターを外すためにソウルへ向かうようなのだ。
だが、この時期に移住しても仕事はあるのだろうか。以前は観光やマスコミなどで両国にかかわる仕事が多かったものの、日韓観光冷え込みでそれらの就職口は激減。ましてや財閥以外はほとんど零細企業と個人店という国家で、地元の韓国人さえ就職難に悩む状況である。それでも彼女たちは韓国語を完全にマスターしているため、輸出入のあるアパレルや食品業界での裏方、地元ショップ店員などに少しずつ入り込んでいる。
手近なところで間に合わせる恋愛事情
そんな韓国在住の日本女性たち、最近はタクシー運転手との恋愛をよく聞く。K-POPアイドルは(日本のアイドルよりはずっとファンに近いものの)付き合うには遠い存在だが、タクシー運転手とは少なくとも最初に出会う相手。かんたんに会話できるし、気に入ったら直接貸切で呼びつけることも可能だからだろうか。
他に観光ガイドで、訪日歴のある男もモテている。アイドルや俳優は手が届かないことはわかっているのか、恋愛は意外にも自分からイケる手近で済ませたいようだ。
あまりアタックが上手でない…という女性は、Match.comをはじめとする国際的展開をしている恋愛・結婚サイトを利用する。相手の希望場所を韓国にし、プロフィールをハングルで書くのが基本だ。出会った相手との連絡はLINEやカカオトークで取れるので電話代もかからないし、飛行機も平日格安航空チケットなら1万円台~2万円台で往復が取れるので負担は軽い。すぐに国際恋愛はできるのだ。
ただ、そんな女子に気を付けてほしいのは、身元がはっきりしない男性と付き合うこと。もし不幸にも自分の意思に沿わない行為があった場合、「LINEのIDしかわからない」では致命的すぎる。日本人は海外に行くと開放的になりがちだが、ここはあくまでも外国であることを忘れずに。
(文・KUS OBUKURO) 写真提供:tx