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生活・知恵

googleCM「はての浜はどこ」でわかった謎のナワバリ

2016.05.09(月)


はての浜のハテに行くには特定業者を利用することが必要

 現在googleが流している検索 「OK,Google!」のCMの中盤に出てくる「はての浜はどこ」。国内とは思えない、砂浜だけが果てまで続く、きれいな島が映っている。記者は、その「はての浜」はどこかということで、あえて実際に行ってきた。

 はての浜とは、沖縄にある離島・久米島沖にある砂洲だけでできた3つの無人島の総称だ。実際にはその3島において、ツアーで入り込める業者が違うという謎のナワバリが存在するようだ。
ハテの浜には「前の(メーヌ)浜・中の(ナカノ)浜・ハテの(ハテノ)浜(別名通称:奥の浜)」がある。手前から順番に久米島から遠くなる。
 浜自体は、沖縄本島から飛行機で35分ほどの久米島からツアー船で20分ほど。3浜、さほどどの浜でも変わらない。砂と青い海しかないため確かに絶景で、日本にいながら海外に来たような気分にもなる。より景観のよい果てを目指すと当然一番奥にあるハテノ浜に上陸したくなるわけだが、そちらはなぜか特定の業者だけが独占してツアーを行っているので、何かモヤモヤとするものが残った。(一般の業者の多くは手前のナカノ浜へ上陸)。これはどういうことなのだろうか。

 有識者によれば島の観光において、特定社が仕切ることはよくあることだとはいう。例えば海外のサイパンにあるリゾート系の小島・マニャガハ島は特定ツアー業者T社が売店や入島料など、島自体を取り仕切っている(他の業者も上陸は出来るが、T社経由のほうが島内でのアクティビティが割安)。

 ただ海外ならまだしも、はての浜は日本であり砂州であることから、ツアー業者により土地が取得できるとも考えづらい。これはなにかの利権、あるいは何か言えない裏事情が絡んでいるのではないのか? と、久米島にかなり昔から住む島民に取材を行ったところ「そんなことはない、他の船も出入りしているはず」という回答しか得られなかった。
 しかし、ツアーとしてはその特定業者だけが奥の浜まで行くことはホームページの募集でも明言されている。ということは、第三者が制定した「奥まで行くツアーはその事業者だけ」という何かのローカルルール(運営権)があり、実際はそれ以外に船のチャーター等で上陸している人がいるのかもしれない。筆者は久米島の役所の議事録等も読んでみたが、短時間で権利に関する事情まではつかめなかった。ただ、将来的に町は条例整備を行い、入島税を取り施設の整備を行いたいと考えており、それに対して土地の権利、運営権調整を行なっていくことは課題としてあるようだ。

島をキレイにしているのは事業者か

 特定社だけがいちばん奥へ行くツアーを催行できる理由は依然謎のままではあるが、推測できることはある。
 はての浜がキレイと言われるのも整備によるもので、観光客が気持ちよく利用できるのはこのようなツアー業者により、日々漂着するゴミ等が取り除かれている結果でもある。ツアーでは外洋側ではない島対面(内側)のほうにビーチパラソルを立て、監視を置かない外洋に出ないように注意を行なっていた。反対側の外洋へ行かせない理由はは海水浴場仕様ではなく、急に深くなることもあり、一切の責任が負えないということもあるが、実際に見てみると蛍光管や電灯、外国語(中国・台湾・韓国)のペットボトル、ドラム缶などの漂着物がいっぱいあり、その中には割れたガラスが混じっており危険なのだ。つまり、ツアー業者は島の環境整備(パラソルを立てる側だけ)もしていると考えられ、となると島ごとに特定社へ運営権の代わりに島内整備を任せるといったこともあり得るのではないだろうか(パラソルと反対側の整備もしてもらいたいものだが…)。

 実態は掴めなかったが、googleのCMのせいで、謎のアンダーグラウンド事情まで調べることとなってしまい、微妙な気分となってしまった。観光客はそんなことを考えずに楽しめばいいのだが。

久米島民に知られていないgoogleのCM

 地元ではgoogleのCMによる好影響はあまりなく、5月連休にもかかわらず満員ではなかった。さらにローカルでは(CMが流れているにもかかわらず)聞いた範囲で誰もそのCMを知らなかった。島を訪れる客があまり激しく増えていないから実感できないのかも…。
 連休でも混み合わない久米島、国内屈指、最高のロケーションを楽しめるはての浜はおススメできるスポット。海から直接上陸するため濡れるので短パンが必要なのと、紫外線が通常の7倍くらいある(ガイド談)ので日焼け対策が必要だが、一生に一度くらいは行っても後悔しない場所だ。googleのCMが浜を異常に流行らせる原因になってなくて、島の環境保護的には良かったのかも…。

(文・楠尾 袋 写真/編集部)

 


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