朝ドラ『舞いあがれ!』のこじんまり感は天下のNHKの金欠が原因!?
2023.01.16(月)
パイロットの夢を捨てる展開になんだかなあ
朝の連続テレビ小説『舞いあがれ!』が怒涛の急展開を見せています。
福原遥演じる主人公・舞は元々飛行機づくりを夢にしていたものの、大学で人力飛行機サークルに入部、人力飛行機のパイロットを務めたことから、リアルな飛行機のパイロットを志すようになります。
大学を中退し、航空学校に入学。無事卒業して飛行機のパイロットになるのを待つばかり……夢は変わりつつも、ここまではタイトル通りを地で行くような展開です。
ところが、舞の父・浩太(演:高橋克典)がリーマン・ショックの心労が祟って急死。永作博美演じる舞の母・めぐみは、浩太が経営していた町工場を手放すか否かの選択を迫られた結果、工場を引き継ぐことを決断します。その母を手伝いたいという気持ちが強くなってきた舞はどうやらパイロットの夢を捨て、工場の再建に力を尽くすという展開になっていく模様。
もちろん当初からの既定路線なんでしょうし、舞の進路変更もドラマを見続けていれば不自然とは感じません。福原遥の、頼りなさげに見えて芯が強い演技も悪くないです。圧倒的不人気だった前作『ちむどんどん』と違って、話もキャラクターもスムーズに入ってはきます。でもなんかこじんまりまとまっちゃう話になりそうだなーという印象は否めません。町工場を立て直すことを指して「舞いあがる」って、なんだかなー、と。
しょぼい展開の原因は?
パイロットが主人公の朝ドラのほうが見たくないですか? ヒロインが工場の立て直しに奔走って朝ドラとしていかにも予想がつくお話。上手くいい話にまとまるんでしょうけど、パイロットが主人公の朝ドラのほうが絵面も新鮮だし、どういう展開になるのか予想がつかないから、そっちのほうが絶対見たいと思うんですが……。
とはいえ、今現在パイロットが主人公のドラマを作るほどのカネは無いってことなんでしょう。町工場の話を描くより絶対カネがかかるし撮影も大変そうですからね。天下のNHKであっても、こじんまりとまとまった話を作るのが精一杯なのかもしれません。
つくづく日本は貧しい国になってしまったということが、朝ドラを通して実感させられる次第です。