アイドルカフェ不毛の地で私たちが迎えた3周年!:｢南にこの千葉からアイドル革命!｣連載2

2018.03.19(月)

南にこの千葉からアイドル革命！

第2回　アイドルカフェ不毛の地で私たちが迎えた3周年！

　こんにちは！　『あいどるかふぇ 2ねん8くみ千葉校』生徒会長で、アイドルユニット『Asterisk』の南にこです！
　ちょっと前になりますが、我が『あいどるかふぇ 2ねん8くみ千葉校』が《三周年ライブ＆記念カフェ》を開催しました。そう、私たちのお店がついに3周年を迎えたんです。
　イベント当日は1部・2部制で、1部は「ライブ」で2部は「記念カフェ」でした。
　「ライブ」は『千葉校』からは私たちAsteriskと『2ねん8くみ千葉』（お店の生徒の子たちで構成してるグループです）、さらにゲスト出演として『2ねん8くみ仙台』、『mana from 2ねん8くみ仙台』、『SPRING CHUBIT』、『黒崎れおん』、『加藤ありさ』、『のーぷらん。』の4組＋2人にも来ていただきました。
　1部・2部を合わせると合計７時間にも及ぶイベントとなって、たくさんアイドルさんもいるし、もうちょっとした「フェス」みたいになったんですよ。 　

千葉をアイドルカフェ不毛の地には戻さない！

「3周年ライブ」ではいろんなアイドルさんが次々と登場して、うちのカフェの生徒の子――『千葉校』では店のキャストを〝生徒〟と呼んでいるんです――たちもステージにあがって、お客さんは満員で盛り上がってくれてるし、私はその光景を見ていて、なんかね、ほんとうに感激してしまいました。
　うちの店、満員だとキャパ120人くらい入るんですよ。私は2015年にオープンしてすぐに入店しているんですが、入ってからしばらくは、「こんな広いお店、満員なったりするのかなぁ。広いステージも活かされることがあるのかなぁ」なんて思っていました。実際、開店当初はお客さんも少なくて、「この店、大丈夫なの？」って感じで。ものすごく正直に本音を言ってしまうと、そのときは3年後なんて想像もできなかったです。3年後店はあるのか、自分が3年後も店にいるのか、そんなの本当になにも考えれなかった。

　そもそも千葉って「アイドルカフェ不毛の地」だったんです。この『千葉校』が出来るまで1軒もアイドルカフェがなかったんです。千葉からは東京の秋葉原まで電車1本で行けちゃうから、わざわざ千葉に作る必要ないって言われてたみたいで。だから、お店を開いてから「千葉校選抜ユニット」を結成して（これが今のAsteriskにつながってます）、東京のアイドルイベントに進出していったときも、ファンの方々や他のアイドルさん運営さんからも「え、千葉にアイドルカフェなんかあるの!?」って驚かれていました。さらに地元・千葉でも、千葉駅から少し歩いた場所にあるせいか、なかなか全然認知度があがらなくて……。
　私たち「選抜組」は、東京や地方のステージで精一杯のパフォーマンスをして、「千葉に『2ねん8くみ』ってアイドルカフェあるんだよ！」「千葉でただひとつのお店なんですよ！」ってアピールして、ひとりでも多くのお客さんを千葉に呼び込むしかなかったんです。私たちがダメなら、私たちの店がつぶれたら、また千葉はアイドルカフェのない街になってしまうから――。

　でもそんな想いで必死にやっているうち、少しづつファンの方やお客様が増えてきたんです。あと他のアイドルさんたちともつながりが出てきて、千葉まで来てもらって、ゲストステージに出て貰えるようにもなりました。そんな集大成が「3周年ライブ」だったんですよ。

　満員になってもたかだか120人じゃん……って思われる方もいるかもしれませんけど、私たちとしては、3年かけてきっちりお店を満員にできていることが嬉しいんです。だってつぶれなかったんだもん！　それにね、3年たってもまだ千葉には、うちしか本格的なアイドルカフェは存在してないんですよ。だからいまだにね、「うちが無くなったら、また千葉はアイドルカフェ不毛の地に戻っちゃう！　それだけはできない！」って危機感は続いています。
　もっと言えば、120人規模のライブができるステージがある店って、東京にある大手のアイドルカフェ数軒をのぞけば、なかなかないんですよ。地方では、もしかしたらうちくらいかもしれない。そんな大きな店だからこそ、東京のアイドルさん、他県の地元アイドルさんたちも千葉に呼べているんです。うちの店がもっともっと全国のアイドルさんの交流の場になればいいな、千葉でいろんなアイドルさんに会える場所になればいいなと思ってやってるんですけど、これもお店が維持できないと夢物語になっちゃいますからね。

ゲストアイドルが制服姿＆運営がガチ料理対決

　それでね、ライブのあとの『3周年記念カフェ』。いつもの『2ねん8くみ千葉校』の生徒に加えて、ライブにゲスト出演してくれたアイドルさんたちも千葉校の制服を着て生徒になってくれた子もいました。この制服姿で接客するってスタイル、ファンのお客様にはすっごい大好評でした。なんていうか、アイドルカフェじゃなきゃできないサービスでしょ？　アイドルさんとファンの方々の交流といえば、ライブ前後の物販のチェキとかになっちゃうんですけど、カフェでの接客だとチェキの何倍もゆっくり話せたりしますからね！　それにゲストのアイドルさんたちも楽しんでくれたんですよ。「制服着てカフェやるの、なんか新鮮！」って喜んでくれたんです。私も嬉しかったなぁ～。うちの店で仲間のアイドルさんが盛り上がって生徒やってくれてるんですもん！

『3周年記念カフェ』のメインイベントは「オムライス料理対決」を開催しました。参加アイドルグループからの3人がお客様の前で公開でオムライスを作って、1番だれが美味しく美しく作れるのかを競うんです。食材は3千円以内。
　ただ、これ、競ったのはアイドルさんじゃなくて、運営の大人たち男性陣でした。普通ね、料理対決ならアイドルの子がやるじゃないですか。でもそれだとやっぱ普通だし面白くないしでしょ（『千葉校』には「家庭科部」の「家庭科DAY」がメニュー考案したり、毎月1～2回手料理をふるまったりしていますしね。その料理も「キムチ鍋定食」とか「豚角煮定食」とか本格的なんですよ）。
　それにせっかくの3周年だから、運営さんが主役になるイベントを入れたかったっていうのもあります。運営さんへの日頃の感謝の意味合いも込めて。あとさらにいえば、各アイドルさんの運営さんの間でなんか「俺が一番料理うまいよ！」「じゃあ勝負するか!?」みたいな言い争い(笑)があって、じゃあみんなの前で決めようじゃないか……みたいな流れもあって。えへへ。
　でね、優勝したのは『SPRING CHUBIT』の運営さんで、振付師でもあるダンシング・キングRyoさんでした。もうプロ並みの上手さで。『千葉校』からは「チャーハン・キング」を名乗る運営さん（理由はチャーハンが得意だから）が出場したのですが、勝負メニューがチャーハンでなかったためか、惜しくも負けてしまいました……。けど、運営さんたちもガチで料理対決して、お客さんたちとアイドルさんたちでガチで審査して、三者がみんな一緒に盛り上がれたから、ほんとこういう機会があってよかったなぁって。

　あと最後に、嬉しかったことをもうひとつ。
　こういう大きな店内イベントがあるとね、うちの店の生徒たちもステージに立つ機会が生まれて、それまでお店で接客だけやってた子たちなんかでも、さらに深くアイドルに目覚めていく子が何人も出てくるんですよ。店内業務の合間に、それこそ自分たちで1カ月間とかステージ練習するようになったり。私、そうやってみんながアイドルに目覚めてく瞬間、期間を見るのが好きなんですね。自分ももっと頑張らなきゃと思ったり。
　なのでぜひ、みなさんもお店に来て、Asteriskや他のアイドルさんのステージだけでなく、生徒の子たちが本格アイドルへと目覚めていく過程を見てほしいなって思います。お店で接客してた子がステージにあがった途端、一瞬でで何者かに変身してしまう。その瞬間の成長が目撃できるのも、大きな大きなアイドルカフェの楽しみのひとつですから……！