
《前編》ワタミ就活セミナーに行って、渡邉美樹に会ってきた

他企業の離職率を猛烈批判!
僕は大学3年の就活生。いつものようにリクナビをチェックしていたら、ワタミの就職説明会に渡邉美樹氏が登場するとの情報が! 「ブラック企業」という言葉を世に広めた偉大なる渡邉氏の、名言が生で拝聴できるなんて!! そりゃ、行くしかありません。
1月22日、会場は津田塾大学にある津田ホールで、こじんまりとした印象。席は半分くらいの埋まり具合で、閑古鳥が鳴いてます。偉大なる渡邉氏のお話を聞けるというのに、なんてことでしょう。世の学生のバカさ加減に呆れ返りました。服装は自由とのことでしたが、ほとんどがスーツ。
周りの人に大学名を訊いてみると、和光、拓殖、嘉悦大学と、多摩地区の大学ばかり。もしかしたら、みんな本気で就職先がないのかも……。そう心配してたら、ギリギリの時間に僕の隣にやってきた私服の男が、開口一番「なんでワタミの説明会に来たの? やっぱネタだよね?」と超軽いノリで話しかけてきました。ちなみに彼は帝京だそう。
説明会はのっけから、渡邉美樹氏が登場。実際に見るとオーラ抜群です。壇上に上がるなり、「ブラックだかホワイトだか言われてますが……」と、本家(?)ブラックジョークをかましたのです。そこは触れていいんだ! とビックリしたのと同時に、「そもそも、ホワイトだとは言われてないんじゃ……」と疑問に思いました。
参議院議員でもある渡邉氏。この日は自民党の雇用問題調査会に出席してきたらしく、「企業は残業時間や離職率など、全てオープンにすべきだと発言してきました」とドヤ顔で報告。パフォーマンスなのはわかりますが、そんな言い切っちゃって大丈夫なんですかね……ブラックなのに。
しかも「離職率では佐川急便の方がうんと上」と、古巣の名を使って健全性を訴える始末。佐川はそもそも短期間でお金をたくさん稼ぎたい人が働く会社だから、そこに離職率で勝っても……。
続けて「『男は佐川、女は風俗』と呼ばれるくらいに佐川は過酷なんです」とヒートアップ。恩を仇で返す発言連発ですが、そんなシビアな渡邉氏だからこそ、ここまでの成功を収めたのかも!?
(文・大学生B)
オススメ書籍:『ワタミの理念経営』 [単行本](日経BPコンサルティング)/著:田中成省