
後編:コカ・コーラにまつわる6つの都市伝説の真相

コーラとペプシの争いに政治的な伝説も
ところでコカ・コーラには甘口と辛口があるのをご存知だろうか? いや、そういう伝説があったということだが…。
かつてコカ・コーラのガラス製のビンには、側面下部分に四角型か丸型のどちらかが刻印されていた。その刻印がヒントで、四角型のビンは炭酸の強い「辛口」、丸型は炭酸が弱い「甘口」というものだ。ところが実際はビンの製造工場ごとに違った刻印がされていただけ。当時コカ・コーラのビンは再利用されていたため、ボトラーによるビンの回収再使用の過程で異なる刻印のビンが混ざって出荷されていただけである。
オーストラリアのバーク地方だけで有名になった都市伝説が「月面のコカ・コーラ」。アポロ計画で月から中継された映像で、宇宙飛行士がコカ・コーラのビンを蹴っていたというものだ。この都市伝説、実は月着陸10年記念にオーストラリアのラジオ番組で放送されたギャグが元ネタで、それが広まっただけのようだ。
本国アメリカではコカ・コーラの政治的な伝説も存在する。それはコカ・コーラ社は民主党と親しく、ペプシコーラ社は共和党と親しいというもの。だからアメリカの大統領が民主党か共和党によって、ホワイトハウスの中のコーラもどちらかに変わるというのだ。ということは、現在は民主党所属のオバマ氏が大統領なので、ホワイトハウスではコカ・コーラの方が飲まれていることになる。
しかし、もちろんこれも根も葉もない都市伝説。実際には、古くは共和党出身のアイゼンハワー第34代大統領とコカ・コーラ社は親しい関係にあったというから単なるデマというのが真相のようだ。
というわけでコカ・コーラの都市伝説は数多くさまざまなものが存在する。それは公式にコカ・コーラの原液のレシピが公開されていないことと関係があるのだろうが、それだけコカ・コーラが世界の人々に親しまれているからでもある。
(文・編集部)
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