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サブカルチャー 2015.05.14(木)

過剰なほどハングリーな二世女優・安藤サクラ:“ドラァグクイーン”エスムラルダ連載50

 


エスムラルダの「勝手にワイドショー!」

連載第50回 過剰なほどハングリーな二世女優・安藤サクラ

 ここ数カ月の間に、オカマ友だち(それぞれ別)に誘われて、「百円の恋」「白河夜船」と、安藤サクラ主演の映画を2本観ちまったアタシ。そう。今……というか、数年前から、(少なくともアタシの周りの)オカマたちの間では、サクラが激アツなの!
 ご存知ない方のために簡単に説明しておくと、安藤サクラは1986年生まれ、現在29歳の女優(沢尻エリカや杏、上野樹里あたりと同世代。って、この世代、濃すぎ……)。所属事務所のサイトのプロフィールによると、本格的に活動を開始したのは2006年頃で、2009年には、園子温監督の映画「愛のむきだし」での演技が評価され、いくつかの賞を受賞しているわ。
 なお、アタシが初めてサクラを認識したのは、2011年に放送されたテレビドラマ「それでも生きていく」。物語の中盤くらいに登場したサクラの顔と演技があまりにもふてぶてしく、あまりにも不穏な空気を放ちすぎていて、アタシは「こ、この女、何者?」と、すっかり心を鷲掴みにされちまったの。

 その後もサクラは、立て続けに話題の映画やドラマに出演。アタシが観た「百円の恋」は「何事にもやる気がなく、だらしない生活を送っていた女が、ある男との出会いを機に一念発起し、ボクサーを目指す」というお話だったんだけど、サクラは「一旦太った上で、ボクサー体型に絞り込んでいく」など、ハリウッド俳優並み(?)の根性を見せ、大胆な濡れ場も披露。一方、「白河夜船」では、先の見えない不倫の恋に、いつしか心を蝕まれていく女の子を好演していたわ。
 ただ、朝ドラの「おひさま」や「ショムニ2013」あたりは、ちょっとサクラの無駄遣いだったわね……。観ている側(というかアタシ)が期待しすぎているせいか、陰のない役だとイマイチ物足りないのよ。明るめな役もそこそこ無難にこなしてはくれるけど、やっぱりサクラには、業の深い役や何かを企んでいる役、そして体当たり演技がよく似合う……。
 そんなサクラだけど、私生活は意外と充実しており、2012年には柄本明(俳優)の長男、佑くん(俳優)と、3年の交際を経て結婚。
 ちなみにサクラ自身の父親は奥田瑛二(俳優)、母親は安藤加津(タレント)、姉は安藤桃子(映画監督)で、柄本明の妻は角替和枝(女優)、次男は時生(俳優)。さらに、安藤加津の祖父は五・一五事件で亡くなった犬養毅(元首相)、というオマケつき。一体、どんな一族よ……。数年前に、日本アカデミー賞が内田一族に乗っとられかけた(母の樹木希林が最優秀女優賞を、娘のが新人賞を獲った翌年に、婿の本木雅弘が最優秀主演男優賞を受賞)時期があったけど、柄本ー安藤一族が芸能界を席巻する日も、そう遠くないかもしれないわね。で、渡辺一族(渡辺謙、南果歩、杏、東出昌大)と死闘を繰り広げたり。やだ、ちょっと面白そう。
 二世って「苦労知らず」とか「実力がない」とか言われがちだけど、サクラや寺島しのぶのように、過剰なハングリーさを持ち合わせたタイプも、結構いるのよね。これからも守りに入らず、どんどん濃いものにチャレンジして、アタシたちを楽しませてほしいわ!

【エスムラルダ:プロフィール】
えすむらるだ…1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。
twitter:@esmralda001

オススメDVD:百円の恋(東映ビデオ株式会社)
http://books.rakuten.co.jp/rb/13137275/

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