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サブカルチャー 2015.01.15(木)

町田樹くんへのラブレター:ドラァグクイーン”エスムラルダ連載33

 


エスムラルダの「勝手にワイドショー!」

連載第33回:町田樹くんへのラブレター

 昨年末の全日本選手権の後、世界選手権の代表選手が発表された直後に現役引退を表明した、男子フィギュアスケートの町田樹くん(以下、まっちー)。今までにも何度か触れたけど、アタシはまっちーの大ファン。今回は、担当編集さんから「町田選手について書きませんか?」とのありがたいご提案をいただいたので、まっちーへの愛を勝手に書き殴るわ!

 さて、アタシが初めてまっちーをちゃんと認識したのは、5年ほど前。観に行った某アイスショーにまっちーが出演していたんだけど、それまでは誰が出てこようがほとんど無反応(拍手する時も、あからさまにおざなり)だった隣の席のおばさんが、まっちーが出てきたとたん、立ち上がって「きゃー! たつきくーん!」と叫び始めたの。おかげで「ちょっとお姉さん。いくらなんでも、他の選手の時と、態度が違いすぎやしませんか?」と思いながらも、アタシの脳内には「町田樹」という名前がしっかりインプットされることに。
 で、確かにまっちーは、遠目にもかわいげな感じがしたし、背中からお尻にかけてのラインが美しかったので、気になったアタシはさっそくネットでチェック。そうしたら、顔もアタシ好みの「素朴で真面目そうで、ちょいブサっぽいけどかわいい感じ」で、アタシもまんまとまっちーファンに。ハッ。あのおばさんは、まっちーサイドから派遣された工作員だったのかしら(絶対違う)。

 肌荒れや「町田語録」のせいで、世間的にはネタキャラ扱いされがちだったまっちーだけど(そしてまっちーファンのアタシでさえ、インタビューを観ながら、時々「まっちー、やめてー!」と思ったけど)、もともとは肌荒れもそんなにひどくなかったし(あれは、痛み止めの薬の副作用という噂も)、あんなイタめなことを言うタイプでもなかったのよ(たぶん。あれは、あえて自分を鼓舞していたんだと信じたい)!

 ちなみにアタシは、顔や体型だけでなく、まっちーのスケート(特にジャンプ)ももちろん好きだったの。でも当時の日本男子フィギュア界には高橋大輔、小塚崇彦、織田信成の三強がいたし、まっちーの成績もイマイチ安定しなかったので、「このまま、無良くんや村上くんらと共に、永遠の二軍で終わるのかしら……」と思っていたのよ(ってアタシ、失礼にもほどがあるわね)。ところが! 2013-14年シーズンから、まっちーが突然覚醒。4回転ジャンプをバンバン決め、羽生くんと首位を争うまでに。いやもうアタシ、興奮したのなんのって。しかもまっちーが選ぶ曲って、「エデンの東」といい「白夜を行く」といい第九といい、非常にドラマチック。それに合わせて、まっちーが指先まで神経をとがらせて全力で滑るのを観ると、なんかね……。毎回泣けちゃうのよ……(ババア涙腺弱い)。

 アタシは、真央ちゃんやまっちーは、自分の理想とするスケートをどこまでも追究する、職人的もしくはサムライ的なスケーターだと思っているの。でも今のフィギュアスケート界(というか、スケート連盟とかメディアとか?)はそういうスケーターに対して、イマイチ優しくないのよね。真央ちゃんの休業やまっちーの引退によって、「点数さえとれればいい」みたいな風潮がますます幅をきかせていくのは、傍で見ていて腹立たしいし、歯がゆいわ……。
 ただ、「スポーツ選手のセカンドキャリア問題について考えたい」というまっちーの思いは立派。第九の完成版が観られなかったのは本当に残念だけど、まっちー、自分が決めた道をまっすぐに突き進んで! 意思の強いアンタなら、どんな道に進んでも必ず充実した日々を送れるはずだよ! てかアタシ、少しはまっちーを見習え。

【エスムラルダ:プロフィール】
えすむらるだ…1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。
twitter:@esmralda001

 

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