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社会・経済 2014.12.04(木)

朝日新聞を叩く産経新聞の飛ばし・誤報史

 


香港テレビ局の誤報をそのまま報道

 朝日新聞のことを目くじら立ててやたらと批判している産経新聞だが、こちらも一部では誤報が多いとも言われている。過去に産経が報じた誤報の数々を紹介していきたい。
 近年の産経の誤報で、最も有名なのは、2011年7月に中国の江沢民元国家主席の死去を報じた事件だ。元々、香港のテレビ局が「病死」と報じたのがきっかけだが、産経も後追いで報道。7月7日の夕刊とネットで「江沢民が死去」と伝えるが、中国外務省が直後に否定。結局、翌8日の朝刊では「死去説」に近い形に修正するなど一挙にトーンダウン。
 その後、社長を含む役員三人が減棒処分になっている。ちなみに江沢民は、最近も元気に政府関係のイベントに出席している模様。きっといつかは死ぬだろうから、マメに誤報飛ばしてればそのうち当たるんじゃないでしょうか。
 2011年3月2日には、京都大学の入学試験問題と回答を求める文章が試験時間中にネット上に書き込まれていた事件で、容疑者を「東京の2人の高校生」と報道。しかし、実際に逮捕されたのは山形県在住の予備校生。場所も肩書きも人数も異なるというまさかの展開。むしろこれだけ間違えて報道する方が難しいのでは、と思わせるところが産経らしいのかも。

事実確認が甘く近年も失敗

 2012年10月4日の朝刊では、一面トップで「皇室典範改正を断念」と大見出しを打ち、政府が「女性宮家」創設に関する皇室典範など関連法の改正を断念する方針を固めた、と報道。だが、大スクープになるはずのこのニュースも、翌日の政府の発表が、女性宮家創設案について「検討を進めるべきだ」との内容だったために、なんとも不名誉な結果に。
 2005年5月27日の朝刊では、「旧日本兵2人 フィリピンで生存」と一面で報じたものの、これまた大誤報に。このニュースは、フィリピンのミンダナオ島で日本兵の生き残りとみられる日本人男性二人が現地当局に保護され、帰国を希望しているというものだった。話題性も十分で産経も力を入れ、社会面も二面使っての全面展開。
「戦後60年の『奇跡』」と銘打った力強い見出しまで踊っていたが、これも誤報。実際は「日本兵」との接触すらなく、日本兵2人が当局に保護されているという事実もないことが判明。まったくの見切り発車で、事実確認をしていなかったのか、残念な結果になってしまった。

ネットニュースで下ネタや予定稿を誤配信

 2007年の10月25日には、ネットのMSN産経ニュース(現在はMSNとの提携が終了)で「スカトロ批判は『個人的な嫌悪』 キューバ外相非難」と配信したことも。一見すると、キューバの外務大臣が排泄行為に関しての性的思考に言及したのかと思わせる。が、記事の中身は、ブッシュ大統領が行った「カストロ」政権批判の演説をキューバ外相が批判したというもの。単純にキューバのカストロ議長を「スカトロ」と書き間違えただけだった。
 ちなみに、この記事はすぐに間違いに気づいたのか、配信から九分後には削除された模様。リアルタイムで見た人はかなりレアな記事だったと言えるだろう。
 ちなみにMSN産経ニュースでは、2008年の北京五輪時にも、レスリング女子55キロ級で二連覇を達成した吉田沙保里に関する記事で、「強すぎる、吉田V2 吉田『神話崩壊』、連覇逃す」と矛盾する見出しをつけて配信している。記事自体も吉田が勝った場合と負けた場合の予定原稿で、勝敗すらわからないニュース性ゼロの記事が配信されていたことに…。

 産経は部数が少ないために、誤報を流しても朝日ほど話題にならない、としたらそれこそ何とも悲しい状況だ。それだけに、未来につながるネットに力を入れているのだろう。ちなみにスマホ用のアプリでは、産経新聞が無料で読める(画面サイズが大きいタブレット等を除く)。是非読んでみてほしい。

写真:Wikipedia(CC0 1.0 / Umako)

(文・編集部)








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