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社会・経済 2013.04.13(土)

【前編】歌舞伎町に芸能人が通う「クスリ抜き病院」があった! あの人気アイドルも通う中毒者たちの駆け込み寺!

 


※写真はイメージであり実際の建物ではありません

 「元ドラッグ中毒女優が逃亡中の時、このクリニックから出てくるところを見た」「K(一世を風靡しつつも、数々の奇行が取りざたされた女性歌手)が常連らしい」などと噂される、『A』という病院がある。決してセレブが集うような立地にあるとは言いがたいにも関わらず、芸能人がこぞって通うという…。

歌舞伎町近くにある問題の病院

 東洋一の繁華街・新宿歌舞伎町。そこに問題の『A』という病院はある。ぱっと見はなんの変哲もない雑居ビルだが、しかし、そのカフェの元店員の話によると「実はこのビル、クスリザの事務所が二つも入ってんですよ」という。そのビルの中でも、ライトアップされた、ひときわ目立つ看板が掲げられている五階。そこが『A医院』だ。

 入り口は表通りから一本脇に入った小道沿いにあった。エントランスには小さな看板が掲げられていて、そこに書いてある診療時間は夕方から夜中。日が暮れてから開く病院というのも珍しいが、不夜城と呼ばれる歌舞伎町に隣接する場所柄、ニーズがあるのだろう。エレベーターで五階にあがって降りると、目前にぴっちりと閉ざされたスチール製のドアが立ちはだかった。その病院らしからぬ風体に気後れしながらもそっとドアを開けると、中は思いのほか明るい雰囲気で少し安堵を憶えた。

 受付で保険証を出すと「今日はどうしました?」とこれまた病院らしからぬ、フリフリのフリルのついたエプロンを身につけた中年女性に問いかけられた。いきなり一見で『薬物を解毒したい』というのも憚られて「点滴を打って欲しいんですが」と誤魔化すと、簡単な住所や電話番号などを書く紙を渡され、待合室のソファーで待つようにと指示された。

「脳まで洗い流せる」という問題の効果

 待合室にいるのは、ふたりの客だ。右手にいるのは茶色く染めたロングヘアの女性で、豹柄のパーカー、デニムのショートパンツといったいでたちは休日のキャバ嬢のように見える。左手は白いジャージの上下を身につけた角刈りの男。小脇にセカンドバックを抱え、鼻をしきりに啜り上げている。

 そこで診察の順番を待っていると、右手奥の部屋から、トランクスの半分までもが見えるほどにジャージがずり下がった大柄な男性が出てきた。額にかかる部分の髪を結んで立たせていて、どこからどう見てもカタギには見えない。手には2リットルのポカリスエットのペットボトルが。水分をたくさん摂取して排出することで、体内の薬物は薄まるという……やはりこの病院で『薬物抜き』が行われているのではないかという疑いが一層強まる。男性が再び奥の部屋へと消えると、ようやく名前を呼ばれた。診察室へと行くと、先ほどの男性医師が診察してくれる。

「あの……ここって、タチオンってあります? おいくらくらいですか?」 事前のリサーチで『タチオン』という解毒剤が覚せい剤抜き用だという情報を得ていたので、思い切って尋ねると、今はタチオン錠は取り扱っていない、という返事が。人気芸能人の度重なる薬物事件以降、『クスリ抜き医院』として口コミで広がってしまったゆえ、すでに薬物抜き点滴の処方を辞めてしまったのだろうか。

「あのね、タチオンを点滴に入れることはできるけどね。でも、もしも、デトックスがしたいんだったら、ここのオリジナルのデトックス点滴が一番いいよ。まぁ、ここだけの話だけど、覚せい剤なんかやってる人がね、この点滴を3回連続でやったら、次の日の尿検査がシロだったらしくて、それで口コミで広がっちゃってね。だから、うちの病院はそういう患者さんも何人も抱えてるの」

 やはりビンゴだった。ぺらぺらとそんなにナイーブな実情を話していいのだろうか、というこちらの心配を他所に医師は続ける。

「その点滴は、ブレインウォッシュもできるんだ。脳の中の物質も流せるから、依存が弱まるの。僕はそうやって少しでも依存患者が減っていけばいいと思ってるから」

 ちなみに通常、覚せい剤接種後30分後から、覚せい剤を初めて使用した場合は4日後、乱用者の場合は1週間から10日間後までが、それぞれ尿検査で検出可能な期間とされている。先ほどの男性患者のように、大量の水分を取り、サウナに長時間入浴するなどして代謝を早めれば排泄期間は早くなるとは言われているが、少なくとも、今日明日で抜けるものではない。

 が、それを抜くことができるという『老廃物除去、血液サラサラ デトックス点滴』があるというのだ。『クスリ抜き医院』の噂は真実だった。

(後編へ続く>>)









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