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サブカルチャー

さよなら山口達也:ロマン優光連載108

2018.05.04(金)

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ロマン優光のさよなら、くまさん

連載第108回 さよなら山口達也

 山口達也氏の未成年に対する強制わいせつの一件が「TOKIOを襲った突然の危機をみんなで応援しよう」みたいな話になってしまっている人達をSNS上で見かけて、違和感におそわれている人もいるのではないかと思います。いや、他のメンバーのファンの立場からしてみれば、確かにそういう話かもしれないんですが、そこには被害者が存在しているわけで、そこがないがしろにされているようでモヤモヤする人もいると思うのですよ。
 他にも、色々な人が勝手な話をしています。有名アイドルオタクが、『Rの法則』はジャニーズと女性アイドルが繋がる場として機能している忌まわしい場だったが、それが山口くんの今回の件で明るみにでたので彼はヒーロー、みたいなことを堂々と訴えていて、「お前、単にジャニーズとアイドルが繋がることにむかついてるだけで、被害者のこと何も考えてないじゃん。よく、冗談にしても、そんなデリカシーのない話を人前で頭悪そうにできるもんだな。」と驚かされたりもしました。
 福田次官のセクハラは責めたてるのに、より悪質な山口くんを責めたてない野党や左翼は本当はセクハラなんてどうでもよくて政権批判に利用しているだけだということを言い出す人たちもいました。公務員と民間人は立場が違うし、そもそもそんなことを言ってるこんな人たちだって、セクハラなんてどうでもいいと思ってるでしょう。こういう人たちだって、野党議員や左翼文化人のそういう話は攻撃しても、与党議員や政権寄りの文化人のそれは攻撃する人なんてあまりいないわけで。だいたい、被害者の話がどっかにいってる時点で、そういう問題にあまり関心がないのはわかりますよね。

みんな本質には興味がない

 結局、みんな自分の話をSNS上で披露して共感を得たいだけで、事件自体や人間には本質的な意味では興味がないんですよ。被害者叩きのような下劣な発言は問題外として、この事件に関しては色々な観点から語ることができると思います。山口くんがアルコールやセックスに依存するようになったのは、少年時代にジャニー喜多川氏から受けた(※編集部注:前後の表現は「例え」であり事実はないと考えます。下記【注1】参照)わいせつな行為がトラウマになってしまったからではないか? 山口くんが活動を休止するなら、裁判で未成年である男性に対するわいせつな行為が事実として認定されているジャニー喜多川も、非親告罪の時代であり刑事的には時効とはいえ、道義的に辞任し引退すべきではないか? しかし、一番大事なのは結局被害者なわけで、SNSのような、現状では公共の場になってしまってる場所で配慮なしに自分の語りたい欲を優先してしまっていいわけではないと思うのです。
 それは南北首脳会談後に、金正恩主席を変に持ち上げたりする人にも感じます。確かに、大きな出来事であり、平和への第一歩だと思います。しかし、金一族に弾圧されて命を落とした人々、現在でも圧政で苦しんでいる人は実在するわけで、そこを考えずに手放しで褒める人はなんかモヤモヤします。各国の政治家が金主席を褒めたりするのは、チヤホヤして機嫌をとって、こちらに有利にしていこうという考えもあったりするのだろうし、わからないでもないですが、そうでない人が変に持ち上げるのはおかしな話です。
 結局、事実よりも、自分の信じたい物語にそった部分を事実の中からピックアップしてきて語りたいだけの人が多いということなのでしょう。そして、そういう物語からこぼれ落ちるものの中に重要なことが含まれているように私は感じるのです。

(隔週金曜連載)

【注1】:ジャニー喜多川と文藝春秋がジャニーズ事務所の実態記事内容の真偽で争った裁判において、2004年二審高裁判決が確定しており、当時ジャニー氏からタレントへのセクハラはあったとされておりますが(当時一部紙メディア以外ではほとんど報道規制されていたもの)、こちら判例としては残る事実ですが被害者を特定されるべきものではなく、本記事中の『例え』は原文そのままでは被害者と誤認を招く可能性があるため文中に脚注を入れ、誤解を招かないように努めました。しかし筆者の本文中の必要表現として、比喩自体は残しました。ご了承ください。(ブッチNEWS編集部)

【追記】2018/5/6、ジャニーズ事務所は山口氏との契約を解除することを決めたと発表した。(ブッチNEWS編集部)

図版:tatianapankova / 123RF写真素材

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