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芸能・エンタメ

中央アジアを舞台とした、痛快冒険小説『あとは野となれ大和撫子』

2017.04.21(金)

「国家、やってみようと思う」。少女たちが臨時政府を樹立!

 過去、直木賞、芥川賞にノミネートされ、『彼女がエスパーだったころ』で吉川英治文学新人賞を受賞。今、文学界で話題の作家・宮内悠介の最新小説『あとは野となれ大和撫子』は、中央アジアを舞台とした冒険小説です。冒険、といっても砂漠の国を旅するとか、異国の王子と出会って熱~い恋をするとかの、生ぬるいものではありません。政変が起こり、政治を担う大人たちがみんな逃げてしまった小さな国で、少女たちが国家を運営するという、実にスリリングな小説なんです。
 主人公は日本人の少女、ナツキ。彼女自身が紛争の被害者で、身寄りがなかったところをかつてソビエト領だった小国・アラルスタンの後宮に連れてこられます。後宮とはいわゆるハレムですが、現大統領が近代的な思想の持主だったため、ナツキたちは男性の相手をするのではなく、国の中枢を担うエリートとして教育されています。そんな国で大統領の暗殺事件が勃発。男たちがいち早く逃げてしまったために、ナツキの親友・アイシャを大統領代行に、後宮の少女たちが“国家をやってみる”ことに。大国に挟まれたアラルスタンで、周辺国家やイスラム原理主義系勢力との丁々発止の攻防が始まります。
 舞台となるアラルスタンは架空の国ですが、「大国の思惑をうかがうテクノロジーしかない国」という設定、日本にちょっと似ていますよね。ナツキたちの施策は理想主義ではありますが、それだけに純粋なものです。最初はラノベ風の軽いノリで展開されていく本作ですが、国連軍に頼るしかない小国の軍事事情や、周辺国家とのにらみ合い、国内のテロ組織との軋轢など、かなりリアリティのある設定にグッと引き込まれていきます。一気に最後まで読んでしまうエンターテインメント作品です。
 作者自身が中央アジア各国を取材して仕上げたという本作。異国で活躍する日本人少女の姿に、ちょっぴり胸がアツくなる作品ですよ。

『あとは野となれ大和撫子』は1600円(税抜)でKADOKAWAより発売中です。

(文・吉田直子)

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