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芸能・エンタメ 2016.02.25(木)

大河ドラマ「真田丸」で、個性の強い役者たちの演技合戦を堪能:ドラァグクイーン・エスムラルダ連載91

 


エスムラルダの「勝手にワイドショー!」

連載第91回  大河ドラマ「真田丸」で、個性の強い役者たちの演技合戦を堪能

 視聴率が上がったの下がったの、評判がいいの悪いのと、週ごとに評価が変動している感がある、今年の大河ドラマ「真田丸」。
 視聴率も評判も、最初から最後まで超低目で安定していた「花燃ゆ」に比べれば、はるかにいい状態だとは思うけど、一喜一憂させられて、作り手側は大変ね。

 ちなみにアタシは今のところ、全話欠かさず視聴。こんなにちゃんと大河を観るの、2012年の「平清盛」以来だわ。
 団らんする家族を持たない独り者のオカマは、日曜の夜、家をあけることが多く、なかなか大河をリアルタイムで観ることができない(アタシだけ?)。しかも大河って、「次回が気になって仕方ない」みたいな終わり方をすることがほとんどないので、録画チェックをついつい後回しにしてしまいがち。さらにボリュームが普通の連ドラの4倍あるので、一度ためちゃうと、追いかけるのはほぼ不可能に。
 というわけでアタシ、「八重の桜」以降の三作品は、録るには録ったものの、ほとんど観ていないの。「花燃ゆ」なんて、このコラムでネタにしておきながら、5話までもたなかったわ……。

 そんなアタシが今回「真田丸」をちゃんと観ているのは、第1話で作品の世界にグッと引き込まれたから。特に、武田勝頼の描かれ方が素晴らしかったわ。
「時代が読めず織田信長に勝てなかった、ちょっとアホな武将」みたいに描かれることが多い勝頼だけど、「真田丸」では「器量と才覚はあったものの、偉大すぎる父と比べられることが多く、時代との巡りあわせも悪かった、悲劇の武将」といった扱い。それを、自身も偉大な俳優(平幹二郎と佐久間良子)を両親に持つ二世である平岳大が見事に演じていて、アタシ生まれてはじめて勝頼に感情移入しちまったわよ。

 ほかにも、信長の重臣の中でもかなり地味な存在の滝川一益の出番が多かったり、逆に織田信長がほんの2、3話、数分だけ登場してあっけなく死んぢまったり(しかも吉田鋼太郎という大物をキャスティングしておきながら)、「過去の戦国もので重視されていた人物やシーンはできるだけあっさり描き、今まで軽んじられていた人物を丁寧に掘り下げて描いている」傾向が強い「真田丸」。どの人物がどのように描かれるのか、今後も楽しみ!

 そして「真田丸」のもう一つの大きな見どころは、キャスト陣のユニークさ。小日向文世の豊臣秀吉、内野聖陽の徳川家康、遠藤憲一の上杉景勝、このところ小悪党役がすっかり似合うようになった高嶋政伸の北条氏政とか、観ているだけでワクワクするし、斉藤由貴が阿茶局(家康の側室)というのも素敵。また草刈正雄は、戦国の世を生き延びるため、権謀術数の限りを尽くす真田昌幸(幸村=信繁の父)を「ちょっとやりすぎじゃないか」と思うほどに生き生きと熱演。まさに戦国時代さながらの、個性の強い役者たちの演技合戦、贅沢だわ……。
 しかし、キャスティングに関して何より驚いたのが、第2話で亡霊として登場した武田信玄を、林邦史朗さんが演じていたこと! 林さんは、1965年の「太閤記」以来、50年にわたり大河ドラマの殺陣をしてこられた方(残念ながら昨年10月にお亡くなりに)で、大河ドラマファンには広く知られた存在。そんな人を、一瞬だけ登場する(しかも、顔は兜に隠れて見えないのに、存在感がすごい)信玄役に据えるなんて、マニア心くすぐりすぎな配役が憎い……。

 とまあ、楽しみどころ満載な「真田丸」だけど、アタシ的にもやはり気になるのが、女性キャラの設定とセリフの言い回し。高畑淳子演じる信繁の母、木村佳乃演じる信繁の姉、長澤まさみ演じる信繁の幼なじみが、揃いもそろって自分勝手で空気の読めないウザキャラというのは、さすがにトゥーマッチ……。
 しかも戦国風(?)のセリフと、やたら現代っぽいセリフが混在していて、ちょいちょい違和感を覚えるのよね。なんでも「若い世代を取り込みたくて、あえてそうしてる」ってことだけど、大河ドラマという枠である以上、最低限の「時代劇っぽさ」は、やはり必要じゃないかしら。せめて語尾が「~でございます」とか「~ませぬ」とか、もう少し丁寧になってくれることを願うわ……。

(水曜連載)※今回は木曜公開しています。

【エスムラルダ:プロフィール】
えすむらるだ…1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」(ポット出版、共著)
twitter:@esmralda001

エスムラルダ

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http://bit.ly/1KS18O2
(コピペして検索窓に)


おすすめ書籍:「同性パートナーシップ証明、はじまりました。渋谷区・世田谷区の成立物語と手続きの方法」エスムラルダ、KIRA著(ポット出版)
http://books.rakuten.co.jp/rb/13507222/

おすすめCD:NHK大河ドラマ「真田丸」オリジナル・サウンドトラック (エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ)
http://books.rakuten.co.jp/rb/13515289/








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